時々管理日誌
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2003年06月25日(水) 非・ロマンチック体質(^_^;)

先日、時間切れで書ききれなかった、ネットのあちこちのいろいろの話の続き。

有沢ケイさんのオンライン小説支援サイト Girlish Frolicで、【ロマンチック小説主義】という同のを提唱していて、私の好きな小説を書いている知り合いがどんどんこの宣言を採択(?)しています。

この、ロマンチック小説というのは、

・読者層として中高生以上の女性を想定
 (中学生なら読めなくはない程度)
・性および暴力表現が過激でない
 直截にすぎたり、それ自体が目的化されているものは駄目
・登場人物の内面を掘り下げている
・どちらかと言えば悲劇的
・主要登場人物の中に美形キャラがいる
・恋愛要素を含んでいる
・陶酔的文章表現があればさらによい

……というものだそうです。

うん、うん、いいぞ、いいぞ。そういうの、好きだぞ。
私の好きな○○さんのあの作品も、××さんのあの作品も、たしかにそうだ。
私の好きな小説は、これに当てはまるものが多いらしい。私の好きな書き手さんは、こういう傾向の人が多いらしい。

というわけで、いいなあと思い、私も仲間入りしてみたいなあと思って、ふと気づいたら、どうやら、うちのサイトにはこれに当てはまる小説がひとつもないんですね(^_^;)

まず、『イルファーラン物語』がロマンチックでないのは一目瞭然。

まあ、上のほうの3項目は、いいでしょう。読者層と性描写・暴力描写と内面の掘り下げについて。
恋愛要素は強いし、陶酔的文章表現も、自己陶酔なら無駄に豊富なはず……(^_^;)
内面の掘り下げは言わずもがな。ストーリー展開上の必要を超えて、無駄に執拗に掘り下げまくってます。

問題は『美形』と『悲劇的』。
ローイは一応美形なはずなんですが、ファッションと性格があれじゃあ……(^_^;)
ニーカも美形は美形だけど、年齢的にちょっと……(^_^;)
そして、『悲劇的』。これは、『イルファーラン物語』の傾向と全く違いますね。最初から、あえて凡庸な『めでたしめでたし』を目指して書いたものですから。

というわけで、『イルファーラン物語』はどう考えてもロマンチックとは縁遠い話ですね。なにしろ半分『お笑い』だし、なんたってヒーローが『アレ』じゃあね……(^_^;)

その点、『森の花嫁』は、キャラは超美形だし、見ようによっては恋愛だし、解釈によっては悲劇だし、描写は異常なまでに自己陶酔激しいし、Novelwoodさんの『雰囲気』区分では一応『ロマンティック』を選んでみてたりするし。

でも、あれは、登場人物の内面の掘り下げと言うのは、一切、ないんですよね。
民話的な効果を狙って、わざと内面への立ち入りを一切排除しているし、そもそも、メインキャラが人間じゃないですから(^_^;)
私は、非人間的な存在にロマンを感じるので、私の感覚だと、あれはロマンチックなのですが、人間の愛憎を美しく描くロマンチック小説とは違うでしょう。

そんなわけで、ウチの作品で一番普通にロマンチックなのは『美しいシルグリーデ姫』ではないかと思うのです。
これは、検索サイトの紹介文等にも『ロマンチックな創作メルヘン』などと書いています。
これなら、恋愛だし、美形だし、お姫様だし、最後はめでたしめでたしだけど悲劇もあるし。
とりあえずロマンチックには違いないでしょう。

でも、なにしろ、これも、おとぎ話なので、内面の掘り下げはわざと一切なしで、また、大人向けだけど童話形式なので、やっぱりちょっと傾向が違うでしょう……。

というわけで、うちには『ロマンチック小説』は、一つもないことが判明(^_^;)
さらに、よくよく考えてみたら、今アップしているものだけでなく、まだアップしてないものや書きかけのもの、脳内ストックだけでまだぜんぜん書いてないものまで含めても、私が執筆中・構想中の作品の中に、ロマンチックなものは一つもないことが判明!

私って、とことん、非・ロマンチック体質?
どうやら私は、自分の好きなものと自分の書くものが微妙にズレているらしいです……(^_^;)

別に自分ちにロマンチックな作品がなくても、そういう作品が好きならバナーを貼っていいんですが、トップページは、軽くするためになるべくバナーを貼らない主義なので、とりあえず、ここで、「ロマンチック小説、書いてないけど読むのは好き! 【ロマンチック小説主義】、応援してます!」と表明しておきましょう。

長くなったので、今日はこの辺で。
この他に、天城さんちの『大宴会』と穂高さん主催の番外編競作企画『その花の名前は』のことを書きたかったんですが、なんか、なかなかそこまで話がたどりつきません……(^_^;)


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