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| 2004年01月19日(月) |
世界革命と孤独なレースと僕と君と |
「君は、自分のことを無私の革命家だと信じているのだろう。確かに君は殉教の聖女を思わせる。しかし、とんでもない話だ。君の魂は傷ついた自尊心から流れだす血と膿で溢れ返っている。なぜ君は人民を、生活者を、普通の人間たちを憎むのか。真理のために彼らの存在が否定されなければならないのだと君はいう。嘘だ。君はただ、普通に生きられない自分をもてあました果てに、真理の名を借りて、普通以下、人間以下の自分を正当化し始めただけだ。(中略)殉教者は自分の正義、自分の神を舌で舐めまわすのだ。高利貸が、財産を奪うならむしろ火刑にしてくれと騒ぐように、殉教者は生命より自分の財産、自分の所有物である至高の正義の方がよほど大切なんだ。喜んで火刑にでもなるだろう。ギロチンにもかかるだろう。守銭奴が一枚の金貨にしがみつくように、君は正義である自分、勇敢な自分、どんな自己犠牲も怖れない自分という自己像にしがみついているだけなんだ」 (笠井潔『バイバイ、エンジェル』)
社会的な革命にアイデンティティーを託せる時代はとうに終わり、 個人的な革命の時代となった。 勝利も敗北も自分自身の結果だ。 勝利と敗北を定義するかどうかも自分自身だ。
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いろんなこと犠牲にして 巻き添えにして 悦に浸って走った自分を 時代のせいにしたんだ 「もっといいことはないか」 って言いながら 卓上の空論を振り回してばかり そして僕は知ってしまった 小手先でやりくりしたって 道をつかまえられはしない (Mr.Children『Any』)
勝利も敗北もないまま 孤独なレースは続いてく (Mr.Children『Tomorrow never knows』)
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「革命は、いったい、どこで行われているのでしょう。すくなくとも、私たちの身のまわりに於いては、古い道徳はやっぱりそのまま、みじんも変らず、私たちの行く手をさえぎっています」 (太宰治『斜陽』)
世界が革命できないなら、自分を革命すればいい。
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