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「自分がこの時代に生きた証を残したい」
ありふれたセリフではあるが、それが最近リアルに響く。 証というと具体的に聞こえるが、この願望自体は抽象的なものだ。 人間は抽象的なものを求めないと生きていけないのだと思う。 たとえば、もし幸福というものがただの幻想だったとしても、 それを求める過程に幸福的なものを感じることはできる。 抽象的なゴールを目指しながら具体的な生を重ねていくのだ。 生きていくためには何らかのシナリオが必要なのだ、ともいえる。 そのシナリオを具体化するプロセスが実践となる。 シナリオの始まりはおそらくほとんどの人がすでにある雛型の中から選択する。 一から創造するにはすでにあまりに多くの雛型が作られた後だから。 だが、始まりは借り物であろうとも、それを創造的に発展させることは可能だ。 そこで「勝負」が決まる。 具体的に誰と勝負しているというわけではなく、これは抽象的な勝負だ。
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