on a wall
亜栗鼠



 誰かになること、誰かにならないこと

曖昧な記憶
「初めて逢った日、どうして私を抱いたの?」
「もう抱く事が出来ないから抱いたのかもしれない。」
薬を飲んでいた時に聞いた曖昧な記憶。

今まで「愛してる」と云った事が無いというけれど、
彼女のこと愛していたことは伝わってくる。

初めて逢った日、彼女の代わりになることにも頷いた。
私は誰にでもなるつもりでいた。
主と認めたあの日から
人形になると誓ったあの日から
素直過ぎるのかもしれないけれど


彼は私が彼女になることは望まなかった。
私は別人になるように努力した。
彼女の影を見せないように
彼女と同じ姿勢をしないように
彼女と同じ行動をしないように
彼女と同じ言葉を吐かないように

決して忘れることは無いだろう記憶
私の名を呼ぶ限り、彼女の名も呼ぶことになる。


今日、私が彼女と同じ言葉を吐いたらしい。
そして、同じ表情をしたと。

「重ねて同居させるのならそれでも良い」
そう言うと、頬を叩かれた。


誰かになるのも
誰かにならないのも
自分を失う。

誰かになるより、誰かにならない方が意外と難しい


私は消えない。
私が彼を、主を、私だけのものにしたいのは
彼女に渡したくないからかもしれない。
彼女にだけは絶対に渡さない。
彼女は、彼の手を離してしまったんだ。



私は私のカラーのままで・・・
何色なんだろ?


今日、泊らずに帰ったのは、私を不安にさせたお仕置き。
愛奴からご主人様へのお仕置き。
放置の刑じゃっ!(笑)

退院した後のお仕置きが怖い・・・
あひぃ。


正確には、不安になった訳じゃないんだけどね。
なんだろな
上手く表現できないや。

↑エンピツ投票ボタン
My追加する
2002年05月21日(火)
初日 最新 目次 MAIL

あなたの声を聞かせて下さい。
空メールでも喜びます。




My追加
エンピツ