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■ 14万8千光年を超えて
――そんでさ、「真っ赤なスカーフ」をギターソロで録ろうってんで、アンタ木村好夫っつったら日本でも1、2位の大御所よ、彼に頼んだわけ。スタジオでだいたい打ち合わせしてさ、リハ始めて「いいわぁ木村さん最っ高、泣いてる泣いてる!」なんて絶賛してたら西崎(義展)さんが来て。そしたら「木村さん、その解釈はちょっと違う」とか言い出して、問答始めるの。だから相手は大御所なんだってば! もう冷や汗もんで成り行き見守ってたら、木村さん怒って出てっちゃってね。でもしばらくして戻ってきたら「分かった」ってひとこと言ってギター弾き始めたのよ。西崎さんはホント音にうるさいひとでさ、でも結局それが良かったんだね――
アニメ「宇宙戦艦ヤマト」が空前のブームを巻き起こした理由のひとつに、宮川泰氏の音楽の存在があったことは誰もが認める事実と思います。西崎プロデューサーは前作「海のトリトン」でもジャズ要素を取り入れるなど、それまでおざなりにされがちだったアニメーションの音楽面を改革しようと努力した人物でした。 当時、まだ声優にあまり話題性がなかったので、アニメの音といえばもっぱら音楽を指していたのです。そのため、深夜のラジオ番組などでヤマトの特集が組まれると、しばしば西崎さんと宮川さんの音楽談義が聞けました。
――ヤマト主題歌のオーディションで、最終的にささき(いさお)くんと子門(真人)くんに絞られたんです。で、子門くんがあの朗々とした声で歌い出して……これはちょっと違うなァで、結局ささきくんにお願いしました。ところが直後「およげ!たいやきくん」が大ヒットしちゃって「しまったああー!!」と悔やんでも後の祭り(爆笑)――
前夜までいつもどおりお元気だったそうです。 いずれまた、星の彼方でお会いできますように。そのときは真っ赤なスカーフを目印にしますね。
2006年03月22日(水)
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