日日雑記
emi



 ダレダレの日。

なんとも言い様のないお天気ですねえ…はふ。
ここしばらくで読んだ本の話なぞ。

■ペロー・ザ・キャット全仕事/吉川良太郎(徳間書店)
第二回日本SF新人賞受賞作。作者は当時中大仏文科在学中の24歳でありました。第三次大戦後のフランス、大いなる犯罪者パパ・フラノが君臨する「パレ・フラノ」を舞台に繰り広げられる近未来ノワールSF。ファミリーによる支配が隅々まで行き届き、恐怖と頽廃と欺瞞にまみれた街の描写がツボでした。こういう人間臭い欲望どろどろとハイパーテクノロジーの交錯はもはや書き尽くされた感のあるサイバーパンクの直系ですが、舞台設定によってはまだ延命の余地有りと思いました。熱的死を迎えつつある物語がお好きな方向け。続編もあります。

■妻の帝国/佐藤哲也(早川SFシリーズJコレクション)
民衆国家建設を目論む「最高指導者」たる私の妻により、理不尽に破綻してゆく日々を描いた作品。決して難解ではないのですが、生理的あるいは心理的に逆撫でされる感じで非常に不快です。主人公はなぜ妻を見捨てないのか、反旗をひるがえすこともなく流されていくのか。久しぶりにイライラが募る奇想天外不条理小説でございました。

■虹の天球儀/瀬名秀明(祥伝社文庫)
上記2冊と比較すればあらゆる意味で大甘なSF。プラネタリウムとタイムスリップがテーマで、夏休み課題図書あたりにぴったりかもね。あたしは「天球」という単語にたいへん弱く(笑)書店でこの字を見かけるとついフラフラと引き寄せられてしまいます。今回も読後にヘンなスイッチが入ってしまい、気が付いたら妙なSSをアップしておりました(-_-;)。

今現在読みかけは大塚英志氏の「キャラクター小説の作り方」。「物語の体操」の姉妹篇みたいな内容です。これを参考に何か書こうというのではなく、普段身近に接しているメディアを細かく解体する小気味よさが味わいたくて読んでいます。
あとは若木未生氏のイズミちゃんシリーズ再開のため、忘却の彼方の前シリーズ再読予定(T-T)。ところでオーラバはいったいどうなるんでしょう、若木さん…。

2003年05月08日(木)
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