Diary 有加利 【
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- 2010年05月24日(月) とりあえず+α
生存報告です。
書きたいことは沢山あるんですが、
それはまた後日。。。
2ヶ月以上更新滞っててすみません;
ほんのお詫びですが、リョ桜風味(朋香視点)SS、
以下に置いておきます。
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「それで、リョーマ君がね・・・」
傍らの桜乃が嬉しそうに話すその横顔を見て、私も自然と頬が緩んでいく。
遠い憧れめいた存在だった彼の姿がだんだん近くになるまでの時間は、
同時に私たちの心と体をあの頃から随分と成長させてくれた。
私は彼を見る度にはしゃいでいた気持ちを少し落ち着かせて、
隣の桜乃は彼に会う度にひどく戸惑っていた気持ちを少し眠らせたよう。
こんな風に彼のことを話せるまで、桜乃にとっては色々なことがあったのだと思う。
その中には私の知らないこともきっと沢山。
そう思うと何故か、物悲しい気持ちになった。
楽しそうに彼のことを話す桜乃の顔を見るのは好きだけれど、
あの頃の私たちだけが共有していた時間、出来事、感情、どれもが
もう今では前の半分近くに減ってしまったような、そんな気がしたから。
それでも。
桜乃には幸せであってほしい。
だから私は後悔なんてしていない。
二人の笑顔を見ることが、今の私の一番の喜びでもあるのだから。
「今日も暑くなりそうだね」
「うん、そうだね」
手をかざして空を見上げれば雲一つなく。
真南へ向かいつつある初夏の太陽が、私たちを照らしていた。