ジョンの日記

2004年03月21日(日) 和久さん。

 亡くなりました。非常に残念です。オレは「8時だよ、全員集合!」の世代じゃないから、ずっと特番のドリフのイメージが強かったです。
 ただ数年前からそのイメージががらりと変わりました。俳優、いかりや長介。「踊る大走査線」の和久刑事役はすばらしかった。他とは一味も二味も違う、ふところの深さを感じさせる名演でした。正直、彼の演技が見たくてDVDを買ってしまったと言ってもいいかもしれない。本当にすばらしかった。見ていて心が熱くなった。時には炎のように燃え上がり、また時には炭火のようにじんわりと暖める。先日観にいった「踊る〜THE MOVIE2」での号泣する姿、あるいはドラマ最終回の去り行く後姿、映画の舞台挨拶でも言った「・・・なんてな。」というセリフ。言葉になりません。あんなにもドラマに、テレビに心とらわれたことはないです。
 氏と私の関係はとても薄いものです。年季の浅い視聴者でしかないわけですから。それでも、自分が人生を送るうえで、氏の存在にふれることができたことは、かけがえのないことです。
 あのかっこよさ、ふところの深さ。絶対に真似できない。72歳。もっともっと魅せてほしかった。近い存在ではないだけに、不思議な虚無感が残っています。
 23になって、徐々に「死」を身近に感じるようになっています。「生」への感謝、「死」への悼み。忘れてはいけない。逃げてはいけない。乗り越えるもの。大切にするもの。
 故人のご冥福を心よりお祈りいたします。


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ジョン