出向コージ苑

2003年11月14日(金) たまには

たまには、一日中読書っていうのも良いでしょう。

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白州正子『両性具有の美』新潮文庫
薩摩軍人の娘として生まれ、
幼い頃から能を学び、
長じては小林秀雄らと交流を持ったというこの人を、
コージ苑は今まで全く知らなかった。
読んだことはなくても名前は知っているという場合が多いのだが、
今回ばかりは降参。
で、内容はというと、
古典に関する著者の知識を存分に駆使して、
平安から続く日本の男色趣味について評論したもの。
そっち方面に興味がなくとも、
学校で習ったのとはちょっと違った目線で古典が読めて、
思わずにやりと笑ってしまったりする。

辻仁成『海峡の光』新潮文庫
今まで食わず嫌いだった辻仁成であるが、
両親文庫はこういうものも無作為に送ってくるのである。
コージ苑がどうして今まで「食わ」なかったかというと、
理由は単純、
著者近影で格好良さげなポーズをとっている作家が嫌いだからだ。
文学と全く関係ないあたり、
本物の文学好きにとっては言語道断な見方ではあるが、
自分というものを前面に押し出してくる作家の本を読むと、
作品にうまいことのめり込めず、
著者の作為というものがちらつくような気がしちゃうのだ。
今回もご多分に漏れず、
解説で江國香織の言うところの「言葉の世界」に入り損ねてしまった。
いかにも「男」の書く「男」、という印象だけが残った。
あああ、実はすごい作家なんだろうに。
ファンの方にはひたすら謝るしかできないコージ苑である。


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