早起きしておばあちゃんの家に行った。
今日で最後。
全部片付けて、家具や電気製品も友だちや親戚にあげて、少しだけ家に残った。
こんなに広いお家だったんだ…。
こんなに天井、高かったんだ…。
30年間、慣れ親しんだ家とほんとうにお別れする日が来た。
ママりんはもちろんワタシ以上に寂しい思いをしたと思う。
この家を手放すことがもしかしたら一番胸が痛くなったかもしれない。
柱の傷も、落書きもシールも。
赤ちゃんのときからずっと見守ってくれてたこの家が…。
取り壊される。
“帰るところがもうなくなる。”
親が死ぬ、ということはそういうことなんだね、と涙を浮かべたママりん。
何も言ってあげられなかった。
ただ黙ってお家を見つめてた。
脳裏に焼き付けておきたかったから。