愚者
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娘が大学に合格し、ひとつ肩の荷が下りた。 思い起こせば6年前に、鬱の症状が現れ 3年前までは、毎日が闘いだった。
何とかして、立ち直れるように自分が 経験してきた良いこと、悪いことを話した。 悪いことばかりではないが、良いことばかりでもない。 望みが大きければ、それを失ったときの悲しみも大きい。 でも望みのない人生などは、味気ないものである。
自分の言葉の足りなさを実感しながら 人に、それも血のつながった自分の分身にでも 思いが伝わらないもどかしさを感じた日々だった。
様々な思いが交錯し、まだ彼女に対しては 不安を持っているが、今は素直に喜びたい。 失われた3年間を、彼女は後悔していない。 私自身は3年間でかなり老け込んだと思う。
やっと3年間の苦悩から抜け出されると思う。 すでに彼女は立ち直っているが、形として それを信じても良いという気になり、私の 失われた日々は、娘とのいい思い出に変わるだろう。 ここからは彼女次第だが、もう少しだけ見守っていたい。 本当にひとり立ちできる日が来るまでは。
誠幻
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