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■ the girls' festival
今日の題名、『雛祭り』
何かちょっと英語で書いてて笑った。 いや、うん。確かに雛祭りは女の子の為のお祭り。 直訳すればこうなるのも仕方ない。 でも、何だか可笑しくて題名を書くのを一瞬戸惑った。
雛祭りは、すごい思い出があるとか そう言う訳でもなかったりするのだけど、 私の家にあった雛祭りの時の写真だけがやけに今も 強く印象として残っている。
その写真は、少し御澄ました私と隣に住む 幼馴染のお姉ちゃん達、 そして未だ何も考えていないだろうなー と言うしれ顔の妹が雛壇を前にして御澄まし顔で 座っている写真と、 妹が、我慢出来ずに母の元へと駈けて行く瞬間のと、 家族と少し御澄ましした私が写っている 何の変哲も無い写真。
でも、それを見るといつも無性に 懐かしい気持ちになる。
真っ黒なつや光するお雛様の様な髪の毛の私が (見栄じゃないっすよ?ホンとに小さい時は、 今とは違った、そんな髪だった・・・笑) 笑窪を作り御澄まししている。 沢山の雛人形に囲まれ。
意外に私の家の雛壇は、でかいと思う。 自慢とかではないけど9段くらいは在ったと思う。 (因みに裕福な家庭ではないです。笑) きっと、母の嫁入り道具だった筈。
その頃は、雛祭りが近付くと 必ず父にせがんで雛人形とかが入った箱を 自分で箪笥の上から取って出したがっていた。 いつも箱が足りない。と言っては、 探していた記憶がある。
一個づつ薄い紙に包まれた人形を取り出しながら 両親と何かを話していた気がする。 しっかりと覚えてはいないけど、 こんな会話をしてた気がする。 『ねえ、雛人形って何時出してもいいの??』 『決まっては無いよ。』 『ふーん。』 『でも、雛人形はなぁ、 三日以内に仕舞わないといけないんだよ。』 (あれ?次の日だったけな?? 三日以内??ただ早く。だっけ??あれ??笑) 『何で??早く出しても良いのに何で仕舞うのは 早くしなきゃいけないの??』 『雛人形を何時までも出してると その家の女の子は、お嫁に行き遅れるって 話があるんだよ。』 『へー。』 『Ukiは、遅くにお嫁さんに行きたいか??』 『うー・・・ん。分んない。』 『ははは。じゃあ、試しにずーっと出しておこうか?』 『イヤッ!!直ぐ仕舞う!!! パパは、遅くにお嫁さんに行って欲しい?』 『はははは。どうだろうなぁ〜・・・?』
こんな会話。 何だかほのぼのしてるんだか変な会話だけど 雛祭りの記憶は、酷く私に優しいものだったりする。 父の優しい笑顔も記憶の片隅にある。 その時の私は、雛祭りが大好きだったと思う。 何時の間に雛人形を出さなくなったのか、 もう、思い出せもしない。 でも、時々箪笥の上の綺麗な薄紫の和の箱を見る度、 いつも雛祭りの事を考えたりしてた。
こっちに来て、日本での些細な記憶をふと、 思い出す時がある。 古い記憶だったり、新しかったり様々な形の 記憶の破片達。 それは、私の中の色々な懐かしさが絡まって 見せる蜃気楼のようで・・・。 でも酷く薄いその記憶の集まりは、時々 私を優しい過去へと運んでくれる。
2002年03月03日(日)
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