『たけぐせの随・弐』
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2005年11月26日(土) |
「この先にいつも、何かがあると信じている」 |

別に病んでるわけでもなく。 記憶障害があるのでもなく。
過去の、 或る時の、 或り場所の、 そこに居る自分を思い返してみると そこに居たという感覚が乏しい。
なんと言えばいいのか、 そこに、時間の中に自分を刻み付けられてない感じか。
他人の目線になってみれば、 そこに俺が居ないかのような。
過去の事物はすべて事実であるが、 それは頭が覚えている記憶で。 そのうえでは、 確かに俺はそこに居た、ということを覚えてはいる。
でも実感が薄い。 振り返ってみると、 何か一枚ベールに包まれているような自分。
過去の、その事物のそれそぞれ一点一点に自分を置いてきていない。 全部が全部を今ココの俺に持ってきている。 そして、いろんなモノを削ってきている。
もし刻みつけてきていたのなら、 時間が解決してくれるということも理解できるかもしれない。
俺の中で「時間が解決する」ということは無い。
きっと必要なものはすべてこの背に。 そして、要らぬものは完全な消去を。
あそこに居たという感覚が曖昧で、 ややもすると、ココに居るという感覚も曖昧。 だからこそ、何かを成そうとする力が働くのでしょうか。
この先にいつも、何かがあると信じている。
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