『たけぐせの随・弐』

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2002年04月29日(月) 「危ういものだ」

「米を買う金がないから金を貸してもらいたい、といってくる弟子を、父は破門にしていた。酒をのむ金がないから金を貸してもらいたい、と言ってくる弟子には、父は快く金をあたえていた。こうした男は、生活の苦労をいつも自分の精神の外側に押しやっていたのである。吝嗇(りんしょく)と精神のまずしさは絵の敵である。」
                         ー立原正秋『鵙(もず)』より抜粋



金がない、なんて言って友達と遊ぶのを断るコトはあまりしたくはない。
かと言って、遊びの金を借りなきゃならんほどハチャメチャもしません。
でも、これまた、だからといって、
「今月の給料がこーだから、これだけ遊べる」なんて計算もしませんがね。

事実、金はない(笑)
金がないのは働きが少ないからだ。
働きが少ないのは「時間」を得るためだ。
「時間」を最大限につかうとき、ここに必要な金があればいい。
もちろん、活動ばかりでなく、遊びに際しても。

金がないなら、
というか、
金が欲しいなら、働けっつーの。

話、ずれてるな(笑)

『生活の苦労をいつも自分の精神の外側に押しやっていたのである』
ここでは、
こうすることを出来る者が絵の道にふさわしいように書いてある。
ついつい、思わず自分に当てはめたくなる。

ーーー

自分を庇うような言葉が
他人から活字となって記されていると
そこに慰めをみて、安心しがちである。
危ういものだ。

常にその言葉が自分の裡からのものであるなら良いが、
芯のない行動・思考をその言葉によって肯定するようにすがるのであれば、
それは危ういものだ。
 
ーーー

『吝嗇(りんしょく)と精神のまずしさは絵の敵である。』
で、これも「絵」に限らず、ではないでしょうかね。 




〜駄文にて失礼します。
 これこそ、危ういものだな。


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