■『安倍なつみ 日本青年館公演'05 レビュー&コンサート『むらたさ〜ん、ごきっ?』』■
2005年02月19日(土)
最終回(050215)を見る。見間違いでなければ、「めざましTV」軽部氏も来場。
レビュー部分はいかんとも評しにくい。ミュージカルの劣化短縮版がレビュー? ただ、可愛い女の子たちが平板な話に沿って踊り唄っているのみ。 寸劇が時間的に隣接しているだけで話に有機的な展開がないのだ。 ま、下手に筋立てや道具立てにこだわらず、身内的な出演者イジりの感覚でいいのかも。 お客さんは出演者を良く知ってる人ばかりだから、楽しい雰囲気にはなるし、 かくいう筆者も実際、楽しんだ。悪ノリ感覚というのか共犯感覚というのか。
コンサートも問題なく楽しめた。ただ、ちょっと安倍さんの歌が気になったかな。 何と言うか、あんま下手くないのが目立ったかも。 ま、そういう問題ではないのは分かっているし、別の部分で十分楽しめたが、 それにしても、伸びない声、安定しない音程が何故だか気になった。 昨年のツアーでは高くない歌唱力すら魅力的だったものだが。
「晴れ雨のちスキ」は安倍さんの曲ですな。彼女が歌うとしっくりくる。 彼女抜きで歌われた新春ハロコンでの脱力感と言ったら……。 アーリーモーニング風の「恋にジェラシー申し上げます」も安倍さんのイメージにぴったりの佳作。 次の「トウモロコシと空と風」にいたる前半戦の流れは非常に心地よかった。
個人的に大嫌いな「涙が止まらない放課後」も安倍さんが唄うと、それなりにハマって 見えたのが興味深い。ゴロッキーズ中心の青白くおもねるような「放課後」は痛々しく、 退廃すら感じたものだが、安倍「放課後」は艶やかなメジャー感を放っており、まんざらでもない。 彼女のアイドルとしての経験、才覚に起因するのだろうか。ポール・モーリア的退廃ストリングス ではなく、ロネッツ「Be my baby」的愉悦が脳裏に残った「放課後」ではあった。 振り付けは今レビュー用のオリジナル。
その他ではヒサブリに聴いた「何も言わずにI LOVE YOU」に感動。地味に佳曲。 ガールポップに収まっちゃってる「4th いきまっしょい!」はヘビーローテしなかったが、 たまに聴くと感心する好アルバム。うん、もう一度聴いてみよう。
レビューがあまりにアレだったので、結局、コンサートに集中してジャックイン出来ず。 なっち的存在感を感じる事はなかった。 しかし、セットリスト全体を通して、アップテンポの曲と聴かせる曲のバランスも良く、 落ち着いて楽しめるコンサートではあった。安倍版「First Kiss」を聴いてみたかったところ。
コンサート終了後の鳴り止まない“なっち”コール。いつかどこかで見た風景だが、悪くはない。
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