ムッキーの初老日記
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※昨日の前編に続きます。
なんだかすっきりしない気分でカラオケを終え 友人の車に乗って、友人宅まで帰ろうとした時のことだ。 助手席側のパワーウィンドウが、誰も触っていないのに
スーーーーッと開いたのだ。
私も、友人も、スイッチには手を触れていない。
「ええー!?どうして?どうして今あいたの?」
車の持ち主である友人が言った。私は 「機械だからね、まあそういうことも、あるよね♪」 と明るく言ったが、内心は心底怖かったのだ。
ついて来た・・・と、感じた。
友人宅から自宅に帰る道すがら 私は怖くてバックミラーがあんまり見られなかった。 カーステレオをがんがんかけて、一緒に歌いながら、家に着いた。
家に入っても、怖い。何かざわざわしたものを感じて落ち着かない。 すぐに家中の電気をつけ、TVをつけ、PCをつけ、線香をもくもくと焚き 粗塩を自分に、玄関に、そこらへんじゅうにぶん撒いた。
それでも怖い。怖いよう(T□T)! 説明しがたい「怖さ」が私を取巻いていた。
その時、サカモトちゃんからメールの返事が来た。 サカモトちゃんは昼間電波の届かないところにいる。 その返事を読んで、私は震え上がった。
あんまり良くないモノがいるね。 大きなモノだけで4体。気をつけてね。
やややっぱり(T□T)!怖いはずだよ!
そんな時、オッサン君が帰宅したのだが その時、信じられないような事が起こった。 オッサン君がガチャガチャと鍵を開け、ドアを開け 「ただいまぁ」と言ったその瞬間に、部屋の空気が変化したのだ。 音にすると、シュン!と言うように ざわざわした雰囲気がなくなり、いつもどおりの空気にガラッと変わった。
この時ほど、オッサン君が頼もしく思えた事は無かった。 オッサン君は、なんというか「素」のパワーがある。 こういうものを寄せ付けないというか、負に嫌われるというのか。
その後、オッサン君に今日あった事を聞かせたところ 「怖いから話すな」と言われ、夕飯を済ませ、風呂に入った。
そうしたら・・・何故かまた、いきなり恐怖心が甦ってきた。 とにかく怖くて仕方がないので、私は風呂の間中ずうっと鼻歌を歌っていた。 洗うのもそこそこに、慌てて出て、サカサカと着替え居間に戻った。
私の携帯の着信ランプが点灯していた。サカモトちゃんからだった。
そうそう、2体ムッキーについてきてるからね。 お風呂のあたりにいるみたいだよ。お風呂注意!
もう遅いよっ(T□T)!
やつらはいなくなったのではなく、隠れていたのだ。
その後、ちょっとしたことはあったが、どうにか乗り切り 翌々日には、跡形もなく気配は消えていた。
しかしまあ、なんというベタな奴らだろうか。 ドアをノックしたり、スピーカーから子供の声を出したり 窓をスーッと開けてみたり。霊現象の王道と言う感じだ。
どこのカラオケ屋かは、あえて申しますまい。 だがもし、122号室に通された時には、ご注意ください。 私も、二度とあの部屋はごめんだ。
+・+・+ 銀座千疋屋のオッサン君 +・+・+
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ムッキー
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