ムッキーの初老日記
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2006年08月01日(火) 【シリーズ・チーウィーク】6. 30年


毎回そうなんだけれども。
コンサートの事を書こうとすると、言葉に詰まる。
それは、どんな言葉をもってしても
その素晴らしさの半分も伝える事は出来ないだろうと言うのが
自分でも解り過ぎるほど解るからである。
自分の技量の無さがもどかしい。

千春の素晴らしさを、大きさを、優しさを
伝えたいのに、伝えられない。
彼への世間の評判が、いかに偏って湾曲されたものか
誤解を解きたいのに、どういえばいいのか解らない。




30年前。アマチュアだった千春を見出してくれたのは
竹田さんと言う北海道のラジオ局のディレクターだったそうだ。

竹田さんは、千春がデビューしてまもなく、突然この世を去った。
享年36歳。

千春は今でも、竹田さんを語るときには涙する。
声を詰まらせ、目を真っ赤にして、竹田さんを語る。
自分を見出し、世に出してくれた恩を、今でも忘れない。

かつて千春は自分の写真集「激流(1979年発行)」の中でこう語っていた。


・・・でも竹田さん、僕頑張ります。
もっともっといい曲を作り続けます。
貴方のように、いつも音楽の事で頭が一杯で
仕事に厳しく、自分に厳しく
最後まで何事もやり遂げられるような、そんな男になります。



千春は、今まさにこの通りの男になったと思う。
彼はこの約束を、忠実に守り続けている。

デビュー30周年記念コンサートの第二部は
竹田さんとの思い出の回想から始まった。
若く、凛々しい30年前の千春の映像がスクリーンに映し出される。
そして、竹田さんの写真も。

デビュー曲「旅立ち」の」イントロが流れる。


さよなら言わずに笑ってみるわ 貴方の旅立ちだもの 泣いたりしない
言葉はいらない 笑顔を見せて 心の中の貴方は いつも優しい
私な泣かない だって貴方の 貴方の思い出だけは 消えたりしない
                           ―旅立ち



私は涙を止められない。
今の千春が、50歳の千春が、旅立ちを歌う。

恋の終わりの歌だけど、こうやって聴くと
まるで竹田さんに捧げているようですね。
そんなはずは無いのに、まるで、そう聴こえますね、千春。


私は千春に出会えた事に、何度でも、心から感謝する。
そして、千春を愛する自分を、誇りに思う。

世間がなんと評価しようとも、
たとえば、誰が彼に背を向けようとも、
私はそれでもかまわない。


自分が好きになった人のことは、ただ自分が信じていればいい。






+・+・+ つぶやキング オッサン君 +・+・+

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ムッキー

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