ムッキーの初老日記
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2006年07月03日(月) |
ふくしま紀行【1】美輪明宏音楽会 |
あれが「オーラ」と言うものかもしれない。 彼女から放たれ、輝き、包み込んでいた、光。
初めは照明の加減だと思っていたが、どうやらそれだけではない。
彼女がささやく様に歌う時、 それは、仏画や聖人画などに描かれている光背のようにあり 彼女が激しく朗々と歌う時、それは輝きを増し、色彩が濃くなり 舞台全体を覆いつくすが如く増幅する。
そしてその指先からは、彼女が腕を広げるたびごとに 何かエナジーのようなものが放出されているように見える。
2006年7月1日土曜日、福島県いわき市で行われたに 【美輪明宏音楽会 "愛"】に行って来た。
まず驚くのが「芝居」のツアーと、今回のような「歌」のツアーを それぞれ毎年毎年行っている(合間に講演会もなさっていると聞く)と言う事。
そしてそれを行っているのが、今年71歳になる方だと言うことだ。
そう、美輪さんは今年71歳なのだ。 本当に年齢なんてただの記号に過ぎないと実感する。 動きの一つ一つが、指先までエレガントで、そして妖艶だ。
歌は、毎年少しずつ趣向を変えるとの事だが 今年は「シャンソン」を主に歌われた。 私は今シャンソンにとても興味があるのでとても嬉しかった。
シャンソンは、よく一曲が短いお芝居だと表現されるが 美輪さんの歌うシャンソンは、まさにお芝居を見ているようだった。 歌唱力だけではなく、その表現力に圧倒される。
意識してか、偶然か、若さを失ったことに失望し、傷つく女の歌が多かった。 かなり古い時代のシャンソンに登場する、その女たちの悲しみが 美輪さんの名演で見事に甦り、私の心に突き刺さる。
一曲一曲の合間に、笑える話の他、美輪様の持論「正負の法則」の話を中心に わかりやすく、人としての生き方や心のあり方を説いてくださる。
彼女の話や歌には説得力がある。絶対的な裏打ちがある。 それは彼女が、人一倍波乱万丈だった人生を、正面から見据え 逃げずに生きて来た「強さ」であり また、逃げずに立ち向かってきた人だけが手にすることの出来る 勲章のようなものだと思った。
ラストの曲は、「愛の賛歌」。 クライマックス、原語で堂々と歌い上げ、手を大きく広げた美輪さんから放たれ、 客席を包み込んで降り注いだ、奇跡のような金色に輝くパワーを、私は忘れない。
そしてアンコールでの「花」(原曲は喜納昌吉&チャンプルーズ)にこめられた 愛のメッセージを、いつまでも私は忘れない。
美輪明宏さん。 彼女は私にとって今尊敬できる数少ない人の一人。 どうか健康に気をつけて、これからも素晴らしい歌とお芝居とお続けください。 そして迷える人を救う、愛の言葉を、発信し続けてください。
※今日は公演自体の感想に終始しました。 この他にもいろんな事があったので書ききれず3部に分けました。 明日とあさっても福島紀行が続きます。どうぞよろしく( ・∇・)/
+・+・+ オッサン君財団 +・+・+
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ムッキー
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