ムッキーの初老日記
DiaryINDEXpastwill


2005年06月22日(水) タイニー・メモリー


同じ事を聞いたり言われたりしても
その言った人に好意を持っているかどうかで、かなり感じ方が変わるものだ。
白い紙に印刷された言葉を「見る」のと違うのは、その点だ。

例えば私の場合。
チーちゃまが言って「ああいい事言うな」と思ったそれとそっくり同じ事を
出川哲郎が言ったらどうか。

人の口から出る『言葉』は、本当に不思議である。


大昔の話。私は職場の先輩に憧れの君がいた。名前は I さん。
I さんは見てくれは・・・よくなかった。確かに・・・それは認める。

だが私好みのあっさり顔で、しかも私好みの語る男であったので
私はあの頃の一時期、本当に彼に傾倒していたものだ。

今、初老の私が当時26歳前後だった彼の話を聞いたら、きっと
「なに言っちゃってんだろうね、この小僧が。」
と思うだろう。だが18歳の私にとって、彼の話は一種の麻薬だった。


ある日のこと。
あれはビアガーデンだったかビアホールだったか居酒屋だったか
その辺の記憶はもう曖昧なのだが、私と I さんと職場の仲間7、8人で飲みに行った。

I さんは飲むほどに舌が滑らかになり、その日もなんだかいい話を始めた。
私は、彼の話を一言たりとも聞き逃すまいと
平静を装いつつも、とても真剣に彼の話を聞いていた。

私も多少飲んでいたので(いくつだったかは聞かないように)
心の振れ幅がいつもより大きくなっていたのであろう、
彼の話に、それはそれは深く感動してしまったのだ。


なんていい事言うんだろう!
なんて素晴らしい人なんだろう!
もう感激の大爆発、感情の大噴火である。


飲み会がお開きになり、幹事たちが会計してる間
女子社員は先に表に出たのだが、その時、涙ぐんでる私を発見したのが
その場に居合わせた、現・湖畔の恋人、元・同僚のカオリである。

カオリは、目を潤ませた私を見ると驚いて聞いてきた


「どうしたの?なに泣いてんの?気持ち悪いの?」

「カオリ~、私 I さんのこと好きでよかったなぁ~(T□T)」

「は?何?何言ってんの急に!?」

「さっきの話~、すごいよねえ、素晴らしい人だよね~。
 あたしゃ I さんに惚れた自分を褒めてやりたいよ~。」

「え!?あんた、もしかして感激して泣いてんの!?
 さっきの話に!?マジで!?ウソだろっ! ∑( ̄▽ ̄)」


カオリは、変わった生き物を見るような目つきで私を見つめた。


「ええ?カオリは感動しなかったの!?ウソだろっ!( ゚Д゚)」


我々はしばし気まずい思いで見つめ合った。 (; ̄_ ̄)・・・(・д・` )・・・



I さんを大好きだった私は泣くほど感動し
I さんを何とも思ってなかったカオリは「また語ってる」としか感じなかったのである。


どっちが正しかったのか。

あれだけ感動して涙を流した私であるが、今となっては
一体どんな話であったのか、その断片すらも思い出すことが出来ない。


つまり、そういう事なのである。
若いって恥ずかしい。


でも、憧れの人の酒の席での話に感動して泣いた
純だった自分は、嫌いじゃない。
今でも、あの頃の自分を思い出すと、胸がぽうっと温かくなる。
私の小さな思い出である。




+・+・+オッ○ン君のメロディー+・+・+

06/22 友達の家で出てくるカルピスは薄かった。

06/21 選挙管理委員会は時たま管理しきれていない。

06/20 建てて~。金字塔建てて~。

06/19 飛行機のタイヤが取れたって…三菱製?

06/18 和田アキ子は他人の揉め事に意見し過ぎ。

06/17 マイケルはいろんな意味で黒じゃないらしいよ。

06/16 元小結の龍虎はあれか、一人タイガー&ドラゴンか。

06/15 神崎次郎はあれか、カンニング竹山の真似でキレキャラか。

06/14 いつかディレクターズカット版を発表してみたい。


ムッキー

My追加