ムッキーの初老日記
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スカッとすることが大好きなので、耳掃除はがりがりこする。 歯も舌もガッシュガッシュ磨き、全身の関節をポキンポキン鳴らす。 ああ、スカッとする!
そして最もスカッとする行為が、顔の産毛剃り である。
剃刀を滑らせた時の、あの「チリチリチリ・・・」という 産毛が剃れている!という音を聞くのが快感だ。 その刃をティッシュで拭った時につく グレーの産毛の残骸を見るのもスカッとする。
私の愛用の剃刀は、理容師さんが使うような二つ折りの本格的なものだ。 替え刃を使用しているので、もう25年は愛用している。
18歳の時、「チリチリチリ」音を求め顔を剃っているうちに 顎の下、首、と進んでゆき、うなじのほうまで手探りで剃ってしまった。 それでも物足りなくて、両腕の産毛を剃りはじめ、ついには
「そうだ、全身の産毛を剃ってみよう。」と思い立った。
そう、まさしく全身。 腕の次は、肩、胸、腹、出来る限りの背中。 チルチリチリ、チリチリチリ、と剃っていき 太もも、すねまでも、全身つるつるに剃り上げた。
ああ、スカッとした!d(>▽・ )
だが、つるつるになった身体にTシャツをはおった瞬間 二の腕や背中がなんとも気持ち悪く
おぞぞぞっとした。
そう、毛並みに沿ってなでるとツルツルだが 毛並みに逆らってなでるとオゾオゾするのだ。 手のひらではわからないが、衣類を着るとよくわかる。
動いて皮膚と布がすれる度に、おぞぞぞ、おぞぞぞとして 何とも気持ちが悪い思いをした。 私は全身の産毛を剃り上げたことを激しく後悔したが 時すでに遅く、次の日から 大風邪 を引き込み 3日間寝込んでしまった。
産毛がないと、かなり寒い。しかも悪寒がする。 役立たずに見える産毛にも、役割りはちゃんとあったのだ。
スカッ!の代償は大きかった。
◆◇たどりついたらいつもオッサン君◇◆
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ムッキー
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