ムッキーの初老日記
DiaryINDEX|past|will
私は小3から高校卒業まで 「りぼん」という少女雑誌を愛読していた。 かわいいふろくが付く月刊誌だ。
りぼんの他に「なかよし」「ちゃお」「ひとみ」など 同じような雑誌があったが、頑なにりぼんを買い続けた。
小学校高学年の頃、バスで行かないと本屋がない所に住んでおり 毎月お小遣いをもらうと、バスに乗って買いに出かけた。
当時私の小遣いは1000円。りぼんが当時350円くらい。 それに往復のバス代を合わせると、600円くらいになり 小遣いの半分以上を初日で失うという過酷な経済状態だったが 新しいりぼんを買って、抱きしめて帰るバスの中で 無上の喜びを感じたものだ。
帰ったらまず付録をチェック。 これは取っておこう、これは早速組み立てよう。
そしてマンガを繰り返し繰り返しなめるように読む。 次に、なかよしやちゃおやひとみを買っている友達と 雑誌を交換して回し読む。時には付録も交換する。
当時は太刀掛秀子、陸奥A子、田淵由美子、一条ゆかりなどが看板作家。 彼女達が作り出す、メルヘンのような学園ラブストーリーは 周りにロマンチックな事など何もない 茨城の片田舎に住む少女ムッキーにひと時の夢を見させてくれた。 中学、高校になって、セブンティーンだの明星だの平凡だのも 買うようになったが、並行してりぼんも買い続けていた。 りぼんは私の中の「少女の部分」であった。
高校を卒業し、さすがにもうりぼんでもないか・・・と思い 試しにひと月買うのをやめた。 もうひと月やめてみた。 3ヶ月目、ふとりぼんを買ってみたら もうついて行けなくなっていた。
連載物のストーリーがわからなくなったという他に 内容も、ものすごく子供に思えた。気恥ずかしささえ感じた。
あの時が、私の「子供の時代」が終わった瞬間だったんだと思う。
◇◆ご存知オッサン君◇◆
|
ムッキー
|