ムッキーの初老日記
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2003年01月30日(木) |
【金八先生】加藤優とその母親 |
昨日の「金八先生part2」、【卒業前の暴力 後編】には やっぱり泣いた。何度見ても号泣だ。
特に、放送室に立て篭もってから、ラストシーンまでは 本当に緊迫した迫真の演技が続く。
放送室で加藤優が絶叫する。
「母ちゃんに謝れー!」
ここでは、スピーカーから加藤優の声が聞こえるだけで 彼の顔は一切写らない。 だが、まるで絶叫する加藤優の涙の色まで 透けて見えるようなシーンだった。
苦労して自分を育ててくれている母を 馬鹿にして蔑んだ教師に対する、怒りや憎しみ。 そして、幸薄い母に対する慕情。 そんなものが、全部集約されたような 胸が締め付けられるような絶叫だった。
校長に謝らせ、放送室を出た加藤優たちは 全員警察につかまり、手錠をかけられ護送車に乗せられる。 走り去る護送車の後ろを 加藤優の母がいつまでも追いかけてくる。
このシーンはすべてスローモーションで バックには中島みゆきの「世情」が流れる。 ドラマ史上に残ると言われる名シーンだ。
事実、私もこのシーンはずっと忘れられない。 だんだん遠ざかる護送車、中には手錠をかけられた息子。 追いつかないとわかっていても、母は追いかける。 バッグを落としても、靴が脱げても。
思い出しただけで泣ける。
小4から高校中ごろまでの私の家にも 思い出したくないけど、あまりいいことが無かった。 親戚や、知り合いのおばちゃんや、母までもが今でも言う。
「あんた、ホントによくグレなかった」と。
今振り返ると、もうあんな思いはしたくないし グレたほうがどんなにか楽だったろう。 でも、そう思う時、いつも母のことが浮かんだ。 母を悲しませてはいかんという思いが、いつもあった。
そしてあの加藤優と母のシーンを見てからは いつもあのシーンを思い出した。 加藤優のお母さんのような思いを、母にさせてはいけない。
少なくとも、一人の人間があのドラマのお蔭で 道を踏み外さずに済んだ。 母親を悲しませずに済んだ。
やっぱり名作なんだと思う。
ムッキー
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