ムッキーの初老日記
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2002年10月30日(水) |
不倫するならボケッとするな |
初老のキング・オブ・キングス、Aちゃんは大型書店勤務。 この書店では携帯電話も扱っていて 人手が足りない時はAちゃんも携帯のカウンターに入ることがあるという。
最近多い客は、どう見ても恋人同士でも夫婦でもないカップル。 お揃いの携帯を買ってゆくのだと言う。 傾向として「なるべく小さく薄い物。」 そう、「目立たない」ことが一番大事らしい。
メインの携帯でのやり取りは、もしメールや履歴などを見られたらヤバイので お互いの配偶者や家族にばれないように メインとは別に、内緒でお揃いの携帯を持つのだろう。
先日Aちゃんが接客したのも、この手の二人。 いちゃいちゃとお揃いの携帯を選び、契約書を書いた。 見ると、女性の方が暗証番号を書き忘れている。
「お客さま、すいません暗証番号もお願いします。」
とAちゃんは促したが
女性は「あ、はいはい。」と言って他のことに気を取られ Aちゃんも不慣れな携帯の契約にあたふたしているうちに 結局その女性は暗証番号を書かずに帰ってしまったそうだ。
Aちゃんは困り、夕方その女性の家に電話をかけた。 電話に出たのは男性。
「あのう、○○書店××店と申しますが・・・」
「はあ。」
「△△子さまはいらっしゃいますでしょうか・・・」
「はあ?いや、まだ帰ってないけど、何か?」
ヤバイ!
やっぱり昼間携帯を買いに来た男性じゃないよ! ここで「今日ご契約いただいた携帯電話の件で・・・」 と言うのはマズイ!絶対にマズイ!
Aちゃんはとっさに
「ご注文の本の事で、お聞きするのを忘れたことがありまして。 すみませんが、お戻りになりましたら○○書店のAまでご連絡いただけますよう 奥様にお伝えくださいますか?」
と、うそを言ったそうだ。
ウマイ!
カタカナに弱く、肉まんの紙を気づかず1枚全部食べてしまう 脳細胞が衰えたAちゃんだが、まだとっさの危険回避能力は機能していた。
そして1時間後、その女性からAちゃんに連絡が入った。
「スイマセン、私、うっかりしちゃって。」
「いえいえこちらこそ申し訳ありませんでした。」
「それで、あのう・・・主人には・・・」
「あ、大丈夫です。『本のことで』と申しておきました。 携帯電話をお買いになったことは一言も言ってませんので。」
「ああ!ありがとう!助かったわ〜!!」
「はは・・・はあ・・。」
こういうこともある。 みんながAちゃんのように機転を利かせてくれるとは限らない。
不倫してる人は、ボケボケするんじゃない。
うすらボケーっと浮かれてると、そのうち痛い目にあうぞ。
ムッキー
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