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2004年03月19日(金)   ユルユルカ 薬屋探偵妖綺談/高里椎奈

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「その短い命、残らず山百合に奪われて、今すぐここで果てるが良い」。呪いの言葉は、自らの未来を縛る足枷となる。好きなのに好きと言えない。傍に居てほしいのに突き放す。裏切られることに怯えるあまり、かけがえのない人を先に裏切ってしまう。そして、同じ心を持つ少年がここにも一人。(裏表紙より)
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久々の薬屋さん第11弾。
前作で色が入ってなく、次は灰色と予想していたのですが、また色なしでした。
今回はかなり秋、秋、秋、と畳み掛けられるくらいに秋のお話(だと私は感じました)。
彼のマジック、想像して指を鳴らすだけで遠く離れた場所の携帯電話が手元に現れる、にびっくり。
彼のエネルギー源、光(日光ではなく月光)と香り(香り煙草)、に納得。
わざと相手を騙して賭けに負けたふりをするのも、冗談めかして素顔を隠すのも、厳しい言葉の裏のやさしさも、長い長い時間を人間の隣で生きてきた妖の彼だからかなと。
今まで座木さんがすきだったのですが、もう断然秋。
でも、座木さんのとぼけたとこには、にまにましてしまいますが。
次こそ灰色かな。



「過去への依存が、全ての人間にとって完全に無駄だとは言いませんが(略)結果は、未来にある時は目標です。手を抜くなど己への裏切りでしかない。そんな人に『頑張れ』なんて馬鹿げてます」
「使う相手を選べと?」
「いいえ。言葉が使い手を選ぶんです」


高里椎奈:ユルユルカ 薬屋探偵妖綺談,p.106,講談社.















ゆそか