A Will
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14歳の男の子の誕生日。
こんなにアッサリとした気分で迎える日が来るなんて、 いつかのわたしに教えてあげたい。
溺れたように息も出来ない日があったことさえ、 愛しい日々へと変換できるのだから、 ずいぶん図太く逞しく、そうして鈍感に仕上がっていくのだなと思う。
焦がれるような熱はもうない。 焦燥に喘ぎ泣くことだって、ない。
あの頃のようには、好きじゃない。
愛しいけれど、好きじゃない。
とてもとても好き、だった人。
会いたいと思うことがなくなって、 思い出す頻度も減って、 それを寂しく思った時期も過ぎ去って、
だから、なんだろう。
ふと、思い出した今日に、意味があるのか、 それはちょっと解らないなって。
好きは、間違い無いけど。 寂しいも嘘ではないけど。 会いたいも全部全部、本心からだけど。
本のページをめくるみたいに、簡単に明日へいける気はする。
でも、明日になる前に、ね。
お誕生日おめでとう。 今年は思い出せたよ。
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