A Will
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初夏だった。
上手く行ってるの?
と、聞かれ頷いた。
何かを聞き返さなきゃと思って、
彼女いるんですか?
と、尋ねてみた。
微妙な間があって、一応…なんて言うから怒った気がする。
一応なんて言っちゃダメですよ!
思えば、平和だった。
一人でいると、やって来ることが増えた。
軽口。 からかいのそれ。
笑ってかわす。
気づかないフリ。
一緒にご飯を食べた日。
キスされた日。
泣きたくなったから、笑ってた。
いつもニコニコしてるわけじゃない、と そう言ったわたしに、
いつもニコニコしてるじゃん、と 言った。
面倒なのは嫌だから、 そう振る舞った。
好きでもない女を抱ける男はいても、 好きでもない男に見返りなく抱かれる女が、 どれだけいるんだろう。
男が思うよりずっと、 女はずるくて単純だ。
好きだから。
たった、それだけのこと。
メールも送れない。 電話も出来ない。 会いに行くにも、場所を知らない。
待ちぼうけ。 いつも、いつでも。
早く終わりにしたいって、 本心から、思えるようになれば良い。
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