A Will
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2012年10月04日(木)





大切に、壊れないように、扱ってもらいたいわけじゃない。


それでも、体温が上がるのだから仕方ない。



淡い慕情。

手が届かないと知って、けど、手を伸ばせば触れられるから、
その掠める痺れが好き。


抱きしめられる感触も、残り香も、伴う痛みも、
なんの覚悟もないまま拒みきれない理由も、彼が好きなわけじゃなく状況が好きだということも。



すべての熱が冷めて、目が覚めるように、何もかもなかったと思う日がいつか来て、その時わたしは少し寂しいと思うことができるんだろうか。


そうあってほしい。


そうして、彼も寂しいと思ってくれたら、関係としては、成功なのかもしれない。



夏の暑さが終わりを迎えて、余熱さえ奪う秋の涼しさに、
煙草の香りが懐かしくて眩みそう。



向いていないことなんて解り切っていて、
何故、わたしだったのか少し不思議で、

分からなかったと、嘯いていたいよ。



漂って、

ただ酔って、


そう見せかけて、すべてが早く壊れてしまえば良い。



わたしは存外、現実的なんだ。




ロマンチストには、きっと永久になったりしない。





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