A Will
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「あーーー!」
「・・・・ちょっと。いきなり大声出さないでよ。驚いたでしょ」
「だって、ねぇ聞いて!真冬の夜に寒いなぁ喉乾いたなぁ、わぁ!ちょうどポケットに120円あるよ!やったね!ココアにしようかなぁ。ホットミルクティーにしようかなぁ。いやここは手堅くコーンポタージュか。あるいは渋く甘酒か。よし!ホットミルクティーだ。それ!・・・・・げげげっホットじゃないよ!コールドだよ!なにこれ!酷い裏切り!」
「それ、バカなだけじゃん?コールドって書いてあるし」
「オウ!ソークール。心も体も寒い、けど、心のほうが三割増しで寒い。当私比!ところで、そこな君は何を飲むのか?」
「コーラ」
「えーーーーー冬だよ?コーラなんてファミレスでがぶ飲みすればいいじゃーん。今はさぁ、自販機ならではの味わい深いドリンクをだねオススメするね!」
「言っとくけど、わたしも120円しかないからアンタの分とか買えないよ」
「けち・・」
「いや、けち違うし」
「ホットミルクティー・・・・」
「ほんとに120円しかないの?」
「いや、野口英世がいますが何か」
「それで買えよ・・・」
「嫌だね!弟にやっとの思いで取り替えてもらった英世は渡さない!」
「要らないよ。てゆーか、もう製造されない夏目さんを大切にすれば?」
「うぉ!・・・・・・・・・盲点・・そっかー夏目くん・・」
「ミルクティーありがとう!」
「いや、もう良いよ・・」
「美味いね!実に良い飲み物だね!」
「わたし一滴も飲んでないけどね」
「遠慮しなくって良いのに」
「あんたって時々パンチの効きすぎたボケをかますのね」
「それって褒められてるのか微妙だなぁ」
「けなしてはいないから安心して」
「ところで、ホットミルクティーの君」
「なに?」
「名前、なんて言うの?」
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