A Will
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2004年04月03日(土) 桜の下の虚実。

桜の下を歩いた。

下らないことを思い出す。
あれは春の出来事じゃない。冬だ。

降ったのは、雪。

桜の花びらじゃない。


溶けないから、春って苦手。思い出せーって脅迫されてる気分。


それでも良いんだけどね。




人がいる時間のお散歩。強い風が耳を冷やした。

会いたくなかった人に会った。


声を掛けられたあたしは露骨に嫌な顔をしてしまったらしい。
謝られた。ごめん、暇じゃないね。

暇だっての。
何謝ってんの、そーゆーのが嫌なんだよ。

言わない。人いるし風強いし耳冷たいから。






不穏で幸福な空気が押し寄せてくる気がした。怖いな。




桜の樹の下。
埋ってるのは屍体よりも嘘のほうが多いと思う。

そっちのが、綺麗だとも思う。


嘘でも本当でも、本物なら、あたしは良いのだけどね。


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