A Will
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目の前にいたのは、京ちゃんだった。 そのことを、自分に時間をかけて納得させる。
こうやって、精神的に追い詰められたりすると、 機を窺うみたいに、正確に、出てきてくれる。 夢だって解る夢は、どんな悪夢よりも、性質が悪い。
京ちゃんは、何か本を読んでた。
それを理解するのにも、やたら時間をかけた。 本を読まない人だった。 少なくても、あたしの前では。
顔をあげる。 本を指差して、何か言う。
Pushmi−Pullyu
井伏鱒二。 切ないな。
起きたら、ドリトル先生シリーズでも読んでみようか、なんて思う。 一緒にビデオでも観たかったな、なんて思う。 このさい、山椒魚でもなんでも良いんだけど。
押されてばっかだけど。 とりあえず、頑張ろうかな、なんて久々に前向きになった。
Push me−Pull you
そうかもね。
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