心の中の物事を具象化するための能力を
誰もが持ち合わせているということは無い。

それは
絵を描くことであったり、
音楽を奏でることであったり、
文章を書くことであったり、
他人に自分の心にある物事を
何とかしてアピールする能力。

以前読んだ記事に、
「音楽の中にしばしば自殺を煽る物がある。
　そうと明示しなくても、
　暗示させる様な言葉を歌に乗せている。」
というものがあった。もちろん批判的な意見として。

もし、
自分の心にある物事と同調するものが
具象化されて既にあるとしたら、
それを自らの心の代弁としてしまうと思う。
自らがその能力を持ち合わせていないがために。

絵が描けても、音楽が奏でられない。
音楽を奏でられても、文章が書けない。
文章が書けても、絵が描けない。
誰もが均一に持ち合わせていないから。

唯、代弁とした具象を拠りどころにして
再び自らの能力に乗せて自らの心を具象化する。
そういう能力は誰もが持ち合わせているのかもしれない
だから、いろいろなものを、出来るだけたくさん感じよう。
どれが、だれが、
今の自分を代弁してくれているのだろう。
全部で無くてもいい。その一部だけでも拾えればいい。
そう想って、世界を歩こう。

いつか、自分も、何かを具象化できるかもしれない。
そして、その具象こそ、次の誰かへの拠りどころになるんだ。



そう信じてる。
だから、あたしは
傷ついた少女を描き続け、
傷ついた手首を切り続け、
傷ついた嗚咽を上げ続ける。

誰かに、届けと。心よ、繋がれと。

ほら。きっと。ここでも。

この日、お風呂で、想ったこと。

ゆり

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