雑記帳

2007年05月23日(水)

通勤電車の中でよく本を読む私は、一月ほど前から金属製の靴べらのような形の、背に引っかかるところにちょっとしたオーナメントがついている栞を使っています。
ところがこれが結構抜けやすいのです。鞄から出すとき仕舞うとき縁に引っかかったり、思いもよらないときにもぽろっと落ちてしまいます。

今日は準特急から向かいの各駅停車に乗り換える時にいつの間にか落としてしまったようです。
突然後ろから声がかかりました。
「落としましたよ」
振り返れば、大学生くらいの女性でした。私の後を追ってきて下さったのです。準特急は各停に連絡すると、先に出発します。彼女はまだ先に行くらしく、慌しく準特急に戻っていきました。
たかがちっぽけな栞です。そりゃ本屋のレジでご自由にお取り下さいになっている紙っぺらからすれば多少はしますが、どう考えてもご自分の電車と天秤にかけるようなたいしたものじゃないです。気付いても無視するのは簡単です。
そんなものの為にわざわざ電車を降りて追いかけてくれた。だからこそ、嬉しかった。
世の中捨てたものじゃないですね。

お姉さん、ありがとうございました。
貴女にも良いことが溢れるように降りかかりますように。


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