あまりにあまった有給休暇を無駄に使うべく、 またもや会社をお休みしました。 とはいっても、 いつもの時間にしっかり目を覚まし、 PM1:00くらいまでかけて、 この前もらった本を集中して読んだ。
外はすっかりあかるい春のひかりでいっぱいで、 車にのりこんで実家まで。 そこに車を置いて、 近所の枝垂桜の有名なお寺まで。
徒歩で15分くらいの距離を、 ゆっくりゆっくり歩いていった。 そこかしこには春の花。 れんげ。 タンポポ。 菜の花。 なずな。 その他いろいろ。 小学生の頃、 毎日通った通学路は車通りの少ない道で、 そういうなつかしい景色が取り残されている。
そうはいっても卒業してはや幾年。 垣根が崩れて廃屋になってたり、 なつかしい公園がだれかの家になってたり。 よく遊んだ場所も今は駐車場になっていたり。 そんな記憶との違和感をかみしめながら、 桜をみにいきました。
桜は今年もみごとでした。 観光客のひとりになった気分で古木の周りをまわりました。
すっかり気分よく勢いづいてしまって、 もう少し大回りして戻ろうと、 再びなつかしい道へ。
勢いのよかった桑畑も、 今は春をむかえて息を吹き返す事も無く、 ひっそりと固い枝を下にむけて、 そうかとおもうとなつかしい、 子供の頃は永遠に続くんじゃないかと思ったほど、 ながいながい真っ黒な塀の角を曲がると、 あの頃とおんなじ、 むっとするほどの濃い菜の花の香り。 途中で折れて川沿いの道を、 つぼみがはちきれそうな桜のアーチを抜けて実家に戻りました。
途中で、 気づきました。 この景色がなんともなつかしく、 よそよそしいことに。 私は、ここから離れた空間に生活していることに。
私の、 かけがえなくなつかしい、 あまくあたたかい風景に。 今度会えるのはいつだろう。 できれば、 今度はだれかに紹介するような気持ちで、 出会いたいものです。
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