forget-me-not

2011年06月14日(火)

臨月に入った。

あともう少しだ。あともう少し。

ここまでこられたんだ。もう絶対にがんばるしかない。

先月、父が急逝した。

自死だった。

天地がひっくりかえるようなことって本当にあるんだなと思った。

私も出産があるからとりあえず家に戻ったけど、
本当は母が心配でならない。

まじめに生きてたってこういうことってあるんだな。

ふとんからのぞいた父の足、お葬式、墓地の下見。
悪い夢でも見ていたようだ。

まじめなジェントルマンだった父。
私たち家族だって、まじめに堅実に生きてきた。

せっかく孫の顔を見せられる矢先だったのに。

やり場のない怒り。
本当に時々、全てのことが許せなくなる。
いらいらして気がおかしくなりそう。

父に似た自分の顔を見るのもつらいこともある。
弟もかわいそう。母も不憫。何で私たちがこんな目に。
何で私の娘にはおじいちゃんがいないの。

何で私ばかりこんなことが起きるの。

本当に許せない。
でも、今できることはまず元気な赤ん坊を産むこと。

そして、授かった命を大事にすること。

父から授けてもらった教育や海外経験を他人様の役に立てて感謝
されること。自分の生きている証を世間に認めてもらうこと。

なんでもっと親孝行しなかったんだろう。
なんでもっとメールや電話をしなかったんだろう。
なんで最後に会ったときに実母とあんな大喧嘩しちゃったんだろう。
なんで最後にもっとSOSをキャッチできなかったんだろう。

あの父なら大丈夫と高をくくっていた。
まさか、という思いがあった。
鬱をなめていた。

お父さんごめんなさい。
助けてあげられずに本当にごめんなさい。

産まれてからこんな年になっても愚かな娘で本当に申し訳ない。


立派なお母さんになれるよう、


どうか見守っててください。


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菜穂香 [MAIL] [profile]

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