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2004年01月19日(月) 10年前のジャンプを読んでいた子供たちに聞いてみたい

気ままに図書館をブラついていたら、こんな本を見つけました。

    週刊少年ジャンプ特別編集
    ノーベル賞受賞者特別寄稿

    好きなことをやれ!!

    21世紀の天才たちへ

本の内容
    1992年7月7日発売号より1993年6月29日発売号まで48回にわたってWJで連載。
    ノーベル賞を受賞した42人の学者たちが日本の子供達に贈ってくれたメッセージの掲載。
    寄稿してくれた学者の子供時代から賞を受けるまでの経過が簡潔にまとめられている。
    ネットで感想を検索すると、子供より大人に感銘を与えている。良書。

どんな本かは以下で確認できます。(リンクしておきました)
Amazon.com


メッセージを寄せてくれた学者の研究分野は生理学・医学化学物理学
文系の私にはチンプンカンプンな学科なので、子供向けに書いてあると言っても、相当に難しいです(^_^;)
でも読んで伝わってくるのは、好きな事を続ける強い意志を持ち続けたからこその成功であったということ。
確かに皆さん、頭が良い。
でも頭が良いだけではノーベル賞は取れないし、学者としての満足も得られないと誰もが書いている。
特に多くの学者が第二次世界大戦やベトナム戦争に巻き込まれ、順調に研究を続けられる環境ではなかった。
また家が貧乏で奨学金のもらえる学校に入るために猛勉強したとか、両親に死に別れ、姉たちが働いて学費を出してくれたという泣かせる逸話もある。

どの学者も名誉も地位もお金も得て、もう望むモノなんて何もなさそうなのに、研究に対する情熱がまったく失われていない事に脱帽してしまう。

私が気に入った言葉は、DNAの二重ラセンを解き明かした、アーロン・クルーグ博士の言葉(ちょっと要約)

    素朴な好奇心を大切にしてほしい

    (他人からいわれたことにではなく、自分の直感に従ってほしい)


この素朴な好奇心が育まれる土壌は、理解ある両親の存在であることは明白。
どの親も子供の好奇心を大切にしている。貧乏でも本を買ってあげたりしている。
そして子供がテストで頑張れば、ちゃんと誉めてあげている。
それが案外、子供のやる気を引き出している。


驚いたのは10年前のジャンプに、こんな硬派な企画を立ち上げるだけの人間が実在していたということ…。
そして一年間も連載し続けた固い信念が当時の編集部にあったということ…
これは本当に信じられない…

そして10年前にこの連載を読んで、今、学者として歩いている人はどれくらいいるのだろう。
勉強の楽しさをこの本から知ったと言う人は、今も勉強を続けているのだろうか…。


漫画雑誌でも良い活字本を作れるのだな〜と思った。
今のように読者のアンケート数字に左右される編集部では、こんな骨太な企画本は作れないだろうな…と思った。


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