一人フーリガン日記

無断転載・無断引用、固く禁ず。



2006年05月02日(火) 丸の内御三家

昨シーズンの話。
あるチームのファン2人が、Jリーグの試合を観に、アウェイのスタジアムを訪れた。
そのファンは、自分の応援するチームが負けてしまい、ガックリしてスタジアムすぐそばの芝生に寝転んでいた。
スタジアムから駅までの道は1つしかなく、試合終了後で大変混雑していたのと、懸命の応援にもかかわらず贔屓チームが負けてしまった為、少しクールダウンしてから帰ろうと思ったそうだ。
するとそこに、勝った方のチームのファンが3人やって来て因縁をつけ、いきなり頭に蹴りを入れ、殴り、さらにはタバコの火を目に押し付けようとして来た。
周囲には主催チームのスタッフが何人もいたが、遠巻きに見ており、ようやく止めに入った一人は、事もあろうか傷害事件の加害者である3人を、駅に向かう人込みに逃げるように促してしまった。
やられた2人は、頭や鼻から出血しているものの、救護を頼んだ主催チームのスタッフは、「係わり合いになりたくない」という態度がみえみえで、周囲に何人もいたスタッフは、いつの間にかすっかり姿を消してしまったそうだ。
被害を受けたファンの一人は、少し離れた所で交通整理をしている警官をみつけ、自力でそこまで行き、ようやく救急車を呼ぶ手配をしてもらったとの事。
その際、一部始終を目撃していた同じチームのファンから、「勇気がなくて止めに入れませんでした、本当にすいません」というような言葉をかけられ、「事件を見ていたので、協力できることがあればおっしゃって下さい」と言われ、お互いの連絡先を交換。そのファンはその後、刑事と共に警察に赴き、夜遅くまで事情聴取に協力して下さったそうだ。
被害者2人は、救急車を待つ間、何度も主催チームの責任ある者に連絡を試みたが取り合ってもらえず、仕方なく自分の応援するアウェイチームの事務所に連絡を取り、アウェイに帯同していたスタッフが事情を把握することに至った。
刑事が2人、救急車到着を待つ2人の元に来て事情を聞き、被害者が運ばれた病院でも検査や治療に付き添い、話を聞いたそうだ。
その間、目撃していたファンの方は警察署で事情聴取に協力、聴取を行っていた刑事と共に、主催チームのスタッフの到着を待ったがいつまでも現れず、このままでは自宅に帰れなくなってしまうとの事で、警察署を後にした。
病院の刑事も主催チームのスタッフを待っていたものの、結局そこにも誰も姿を見せなかったそうだ。

後日、被害者2人は自宅から遠く離れた、管轄の警察署を何度も訪れ、似顔絵の作成や、診断書と被害届の提出等を行ったとの事。

で、だ。
肝心の主催チームは、被害者からの主催チーム事務所への連絡後にようやく接触を試みて来たらしいが、その際も「後で言った言わないという事になったら困るから」等の理由をつけ、命に係わるかもしれない重症を負った被害者2人を個別に、「どこかまで出られませんかね?」ととんでもない事を言って、呼び出そうとしたらしい。

結局被害者の自宅を訪れたチーム関係者2名は、何の権限も持っておらず、助けを求めたにもかかわらず1時間近くも放って置かれた事に対しても、何ら納得できるような話は無かった。
その時被害者の自宅には、チーム関係者2名、被害者2名の他に、被害者が呼んだサッカーライターも着ていたが、彼もただただ対応の悪さに唖然とするだけだったらしい。

俺は、その時の話のやりとりの一部始終を録音したDATを聴かせてもらったが、人間として考えられないような主催チーム側の発言に、憤りや怒りを通りこして、サッカーライターの方と同様、唖然としてしまった。
被害者の憤る気持ちは、もうわかり過ぎる位によくわかる。

「それじゃ安心して試合を観に行けないですよね?」

「じゃあ、行かなきゃいいじゃないですか」

おいおい…。

目撃者の方も、加害者に対する怒りはもちろんだが、それと同様、もしくはそれ以上に主催チームの対応に腹を立てていたとの事。
そりゃそうだ。

運がいいのか悪いのか、俺は被害者2人と友達だ。
その後の経緯もよく知っている。
被害者は弁護士を立て、照会と言われる質問状のようなものを主催チームに出して回答を求めているのだが、今日の今日まで、はぐらかすような回答、納得の行かない回答ばかり。
もちろん向こう側も弁護士を立てているのだろうが、Yとかいうクラブの代表の名前と押印付きであんな回答を出して来るんだから、あきれたもんだ。

主催チームは警察と被害者が作成した似顔絵を手に、自チームのファンやスタッフから情報を得ようとしたらしいが、似顔絵など手元に無いんだと。

で、加害者を逃がしちゃった肝心の奴含めて、その場に目撃していた自チームのスタッフは誰もいないんだとさ。

俺はもちろん、聞いた話だけで書いてるわけじゃない。
実際に弁護士会からの質問状と、照会に対するクラブの回答も、この目ではっきりと読んでいる。

でね、加害者の一人は振り旗だかゲーフラだかの棒を持ってて、スカーフ巻いてて、ベンチコートみたいなの着てたらしい。クラブは自分とこのサポーターのグループを集めて、無いはずの似顔絵を見せたらしいんだけど、誰も心当たり無いんだってさ。

それでだ。
しばらくここの日記ではおとなしくしていた俺が、いきなり復活したと思ったらこんな事を書いてたら、様々な反応や詮索、あるチームってどこよ?とか思う奴が色々出てくると思う。ちょっとした騒ぎになるかもしれない事もわかってる。
いろんな事やってる俺がそんな事言えた立場じゃないって事もよくよくわかってる。

じゃ、なんで書くのかって?

遠くのアウェイにも駆け付ける熱心なファンである被害者が、そのチームが開催するアウェイの試合に行く決心が出来ずにいるからだ。
俺自身も、今季の日程を見て、まさか同じ組み合わせの試合があるその日まで、納得できるような回答がそのクラブから無いとは、思ってもみなかった。

さて、明日、いろんなとこで試合あるね。
もちろん俺は浦和の試合に行くぜ。
さて、被害を受けたチームのファンの人達、そして加害者側のクラブのファンの奴等は、何を思うんだろう?

この話、携帯でも見られるぜ。
http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=62469












で、三菱と日立と、あとどこだっけ?


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ken


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