×追伸、また会いましょう×
ひろ



 おとうさん

お父さんが嫌いでした。

私が生まれたときに「本当に、俺の子か?」と聞いたお父さんが。
私がリストカットしたときも見向きもしなかったお父さんが。
お母さんを苦しめるお父さんが。

何より、
私を見ようとしてくれないお父さんが。


今日、気付いた事。
私がずっと嫌いだったお父さんは、
「私を見てくれないお父さん」だった、って事。

私を見てくれないなら要らない。
気にかけてくれないならいらない。
そんなお父さんなんて要らない。




今日、多分、生まれて初めて父親と二人で話をした。
真面目に、あっちがシラフの状態で。


本当は、言いたいことがいっぱいあった。
でも、何となくいえなかった。

今日の目的は、離婚の説得。
別に母さんに頼まれたとかじゃなくて、私個人の意見。


初めて、お父さんの本音らしきものを聞けた。
私も、喋った…気がする。



少し、好きになれるんじゃないか、って思った。



離婚する事で、また新たな道が開ける事だってあるんじゃないか。
戸籍って束縛が消える事で、
新たな家族関係を築く事だって出来ると思う。

それをしたい。
だから、離婚して欲しい。




お父さんのことは、よく分からない。
あまり知らないから。

お母さんの話でしか、お父さんを知らない。から。


それはあっちも同じで、
お母さんの話でしか、私を知らなかった。




また、別の関係を築けるでしょうか。
信じたいです。


親子関係って、戸籍だけのモノじゃないです。
そうだと信じたいです。

2005年06月08日(水)
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