アキちゃんは、友達の彼氏やった。友達と、アキちゃんと、あと数人で一緒にいた。だから何となく、気になるようになってた。アキちゃんと手が触れただけで、心臓がバクバクした。友達の彼氏なのに、って罪悪感と友達に言えない苦しさがいつも交差した。アタシは「好きじゃない」と思うために、”好きな人”を自分で決めた。最悪な行為だけれど、あのときのアタシにはこれしかなかった。それが、友達のコータ。