まろやかな日々
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今日は、ジミーがいなくなった
日。
胸が痛い。
おととい、私は引っ越しの荷造りをしている時に出てきた 前の人とのモノを処分しました。
それは、前の人の 写真。
別れる時、預かっていたモノは全て返し 少しずつ処分もしてきたのに、まだ捨てられなかったモノたち。
その中の1つが、その人の写真でした。
私が今あるのは、過去があってのコト。 前の人だって、例外じゃない。 私の人生に必要だった人なのだと 今でも思っています。
それに何より、その人は子どもの父親で 子どものコトは決して忘れてはいけないことで だからその人のコトも忘れてはいけないと思っていました。
私は自分の歴史を、苦しかった過去を残しておくために それらを、部屋の片隅にしまい込んでいました。 誰にも気がつかないように 私でさえも、忘れてしまいそうな程 ひっそりと。
けれど、私は彼の元へ行く。 中途半端なことは出来ないと思いました。 彼は、それも私だから と、許してくれようとしていましたが それに甘えることはできません。
片づけが進むにつれて、沢山の写真が出てきました。 前の人が私の隣にいる写真。 気持ちは、決まっていました。
アルバムから取り出したそれらを、小さく破って捨てました。 前の人と一緒に笑う私が、紙ふぶきのようになって ゴミ袋の中に散っていきました。 でも、不思議と気持ちは穏やかでした。 以前捨てようとした時は、あんなに苦しかったのに。
最後の写真の束になって、初めて 私は写真をじっと見つめました。
・・・やっぱり、無かったことには出来ない。
私はその中の、1枚だけを抜き取りました。 それは、山の景色をバックに 穏やかに微笑む前の人の写真でした。
1枚だけなら、いいよね。 1枚だけなら、いいよね。 絶対に、後ろを向いたりはしないから。
私は、彼の手を、絶対離したりしないから。
あの頃私は。。。
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