まろやかな日々
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彼は私を飽きっぽいって言う。 「やりたがり」って言う方が多いかな? 日曜日、その理由について 私は「私は、ひとりになりたくないんだよ」と言った。
何かやっていないと落ち着かない。 それはクセになってしまっている。 保険みたいなもの。 ひとりに、なってもいいように。 ひとりに、なりたくないから。
私が大好きだったひと。 狂おしい程に、想っていたひと。 その人には、時間が限られていた。 私とその人が出会う前に、発病して 余命7年と宣告されていた。 付き合い始めてすぐに入院、半日以上もの大きな手術をして 次に逢った時には、腹部に大きな傷を付けていた。 その傷は、その人が生きて帰ってきてくれた証し。 でもその傷を見る度に、思い知らされた。 その人は爆弾を抱えていて、次はもうないのだと。 ずっと一緒にいるのなら、おそらく私が彼を見送ることになるのだと。 そう遠くない未来に。 怖かった。 不安だった。 私は、常に「その人の時間」を意識していた。
ひとりに、なってもいいように。 私は、彼といない時間を出来るだけ充実させることにした。 ココロの、拠り所となるように。 その人は、あまりいい顔をしなかった。 そして。 別れがやってきた。 まだ時間があるその人は、別の道を望んだのだ。 私は、ひとりになった。 「保険」は、役に立たなかった。 でも、それでも何かを得たくて毎日を過ごしているうちに 私は 彼とめぐり逢う。
彼と一緒にいて、ひとりを感じることは ほとんど、ない。 いつも笑っていられる。 いつも安心していられる。 解ってほしい時は、いくらでも話し合うことができる。 それなのに。 私は保険をかけてしまうのだ。 でも、考えてみると 私がいろいろなコトに興味を示してやってみようと思うのは 保険というよりも、もっと彼に好きになってもらいたいからかもしれない。 もっと魅力的になりたい。 これから一緒に生きていく長い人生で 何度でも惚れ直してもらいたい。 生活が、お互いの嫌なトコロや恥ずかしいトコロを曝け出す作業だとしても。
だから。 私はこれからも興味津々だよ。 ごめんね。
あの頃私は。。。
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