目の前にキラキラと光り輝く回転ドアがあった
あたしはゆったり動く回転ドアに踏み込んでみた
小さいと思っていた回転ドアは
中から見るととてもとても大きかった
ゆっくりだと思っていた回転ドアの動きは
中から見るととてもとても早かった
色んな出口が目の前に現れては流れ去っていった
時に回転ドアはゆっくり動いていた
あたしは自ら回転ドアを押して
歩みを早め逃げていた
ある日回転ドアが壊れてしまった
とりあえず目の前に続く道へ踏み出してみた
後ろを見ると小さな古ぼけた回転ドアが見えた
目の前に広がる景色こそが大きかった
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