コトバあそび
おしながき|過去、読む?|未来、読む?
のびぃ!の世界はReal Paradiseへようこそ!にもあるのね
2002年12月06日(金) |
「ママの遺伝子」を見てみました |
今日は朝早くから出ていたので、帰りも早く(とはいえ21時に帰ったんだけど)
テレビをじっくりと見ました。
晩御飯も粕汁(分かりますか???)で、ほっこりほっこりって感じです。
22時から「ママの遺伝子」ってテレビやっていて、
子供の中学受験と、嫁姑の絡みが重なったドラマです。
それを見ていて、なんだか昔を思い出してしまって・・・。
のびぃは中学校のとき、まあ決して優良な生徒ではなかったので、
学校でつけられる内申点ってやつはよくなかった。
まあ、それなりに勉強は出来たけども、公立高校にいくには素行の悪さも響いて、
自分の希望するより下のランクの学校に行かなきゃいけなかったから、
私立の高校を受験することにした。
まあ、内申点がなければ、それなりの学校を受けれるような学力だったから、
自分自身、それ相応の自信があったんだよね。
そして、受験。
うん・・・、どうなんだろうねぇ〜、よく出来たのかどうだったのか・・・。
でも、自信はあったんだと思う。
そして合格発表の日。
父についてきてもらい、合格発表を見にいった。
今でも忘れない、あのときの受験番号「149」。
張り出された合格者の番号の中に、のびぃの番号は・・・、
・・・どこにもなかった・・・
父は黙って僕の肩を引き寄せて、そこから帰る方向に僕を導いていた。
何も言わなくても、親父は僕のことを細心の注意を払って、慰めていたのだった。
うちの両親はあまり僕に対して直接的に勉強がどうのだの言う人ではなかったが、
自分の思う道をしっかりと歩けという部分では両親ともに一致していた。
だから、多少学力云々の差があれ、公立高校にいけばいいじゃないかって思っていたようだ。
「ママの遺伝子」を見ていると、おばあさん役の沢田亜矢子が孫の受験に際して、
「こんなすべり止めの学校に落ちているようじゃ・・・」なんていっていたが、
まあ、それは絶対にいってはいけないでしょうね。
それだけ言われて、落ちてしまったときの子供のメンタルフォローはものすごく難しいでしょうからね。
(まあ,ドラマだから大げさなのかもしれないけどね)
不合格が分かり、親父は「今から学校行くのか?」と聞いた。
「報告しなきゃ・・・」
僕はそういい、学校に向かった。
親父は僕のことを考え、そのまま家に帰したかったのかもしれない。
でも、僕はそのまま学校へ向かった。
教室にはクラスメートが待っていた。なにしろ高校受験の合格発表第一号だったからね。
教室に入る。ドアを開け、中に入ると、みんなに視線が一気に自分に注がれる。
「ど、ど、どうやった???」
担任の言葉でさらにみんなの視線は熱く僕に注がれる。
「・・・・・・」
僕は黙って首を横に振っていた。何も言うことなんて出来なかった。
自覚してなかったけど、やはり結構落ち込んでいたんだろうね。
それまでの人生で何かに挫折するなんてことなかったし。
その瞬間にみんなの空気が変わったのを、すごく記憶している。
「触ってはいけない、触れてはいけない」そんな存在になってしまった僕。
その後のホームルームも、それが終わった放課後も誰も会えて僕に話しかける奴はいなかった。
そして放課後・・・。
母と二人で職員室に担任を尋ねた。
私立を専願で受験するって言うある意味、無謀なことをやった挙句、
失敗したこの問題児に担任は戸惑いを隠せなかったに違いない。
「私立高校の1次受験のあとに、1次試験でダメだった人を対象にした1.5次試験ってのがある」
そう聞いた瞬間、僕が言う前に「それを受けなさい」と母はいった。
僕はある部分で投げやりになっていたが、それに従うことにした。
母は願書を提出に行くとき、その心意気があったんだろう、提出順の受験番号をもらってきたら、番号は「001」だった。
ほんの数日の出来事だが、すごく鮮明に覚えている。
僕は結局、その学校に合格し、クラスの中途半端な学力の生徒を集め、ガチガチの勉強体制に追いこんで、
3年後には、有名大学に入れちゃう「3年生予備校」のような学校で僕は16歳から18歳まで過ごすことになる。
そしてさらにその後、僕は不合格になった高校からエスカレーターであがるはずの大学より、
ランクで言うと上になる大学にいくことになるのだが、まあ、運命って実に不思議なものである。
もし、高校受験で最初から合格していれば、エスカレーターで上に上がり、
間違いなくかなりふざけた学生時代を送り、きっと軟派なサークル活動をし、
会社もきっと全然違うところにいっていたのかもしれない。
もう今の年で結婚していたかもしれないし。
今の仲間たちにも出会えなかっただろうし。
高校受験、1.5次入試を迎える頃、ポセイドンが僕にワープロかなにかで打った
メッセージをポストに入れてくれていた。
そこには、もう記憶が定かではないが、
「高校受験だけが全てではないから、頑張れ」みたいなことがかいてあった。
教室に戻った瞬間のあのみんなから剥離された瞬間のイメージが尾を引いていただけに、これはすごくうれしかった。
ドラマ見てるはずが全然違うこと考えてた・・・。
持つべきものは友である。
あれからもう13年、ポセイドンやピロシとはいまだに交友のある仲である。
人生はどう動いても、何が起こっても、友だけは大事にせねば・・・。