華墓祟雑記...みみごろう

 

 

いつになく真面目に - 2002年01月17日(木)

今日と言う日には、真面目にならざるを得ない理由が有る。

あの時は、まだ小学一年生だった。
連休明けで、明日から学校、と言う時、地震は起こった。
家は全壊。幸い、母・妹と共に2階で寝ていたので怪我はなかった。直にボランティアの方が救助して下さった。

でも、父は1階の自室で眠っていたため、生き埋めになった。
救助の間、父の心配は特にしていなかったように思う。父が死ぬような気は何故かしなかった。幼かった事もあって、そういう「実感」がなかったのかもしれない。
助け出された後、父に抱き締められた。父は泣いていた。
当時は、父が生還した事を当たり前のように受け止めていたが、改めて考えるとこれは凄い事だったと思う。父が生きていて、本当に良かった。

住む所がないので、父以外は皆母の実家でしばらく過ごす事となった。
交通機関が麻痺していたため、途中までかなり歩いた。
ひび割れた道路や、壊れた建物、線路の上を歩く人々等が見受けられた。
被災後すぐに行ったので、他の被災者よりは、比較的生活の状態は良かったのだろう。

ほどなくして、クラスメートの1人が亡くなった事を知らされた。
そんなに仲の良い子ではなかった。
でも、悲しみとも寂しさともつかぬ感情は今でも有る。

今日、朝の礼拝で牧師の先生が自身の被災経験をお話された。
その時、こんなような事を言っていた。
「建物が壊れたのなら、それは0に戻っただけ。また造り直せば良い。しかし、私達はたくさんの人を失くして、マイナスになってしまった。私達はまず0の状態に行かなければならない。」

英語の「renewal」こんな意味が有る。

復興。

復活。

再生。

神戸のリニューアルは終わっただろうか。


只の自己満足の日記、終わり。


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