映画「スチームボーイ」 - 2004年08月14日(土) スチームボーイ 公式サイト念願の映画「スチームボーイ」を観にいく。 舞台は産業革命を終えた頃のイギリス,高圧状態を閉じ込めることに成功したスチームボールをめぐり,架空の科学技術を使った戦いがロンドン博覧会の行われているときに勃発する。 確かに9年間かけたなりの作りだと思うが,破壊シーンが多くて,観客はわけのわからない状態で主人公の少年レイと同じ目線で父と祖父,そして米国のオハラ財団とイギリスとの争いに巻き込まれていく。レイはわけもわからず動き始めざるを得ないのだが,彼が判断基準にし始めるのは,「このままでは市民やスチーム城や博覧会場の人々の犠牲が大きくなる。とめなければ。」ということと「おじいちゃん,お父さんが危ない」という,素朴で直感的ながらも最も大切だと思われることである。 それ以外に,父と祖父の科学観(科学は人の幸せに使うものという父に対して,科学は真理の探究に仕えるべきものと考える祖父の科学観の対立)が一つの筋となっているのだが,これは私たち観客に十分に説明されているとは思えない。これがもっとしっかりと描かれていれば,マシンによる破壊シーンの連続によるアクションが主体のアニメから抜け出せたと思う。 「科学は生れたばかりなんだ。」と最後にレイは口にして,希望的に幕は閉じる。 どうやら,エンディングを見ると,レイはそのあと飛行機で空を飛んだりしているようで,夢のあるこれからの科学の時代を羽ばたいていくようである。 やはりここは,周りの大人や国家の科学観の対立や,それにレイがどのように関わっていくかを丹念に描くことで,単なるアクションに終わらせないでほしかった。丁寧に描けば,きっと,宮崎駿のナウシカ並に思想が伝わりやすい大作ができたと思うと,惜しまれてならない。 ともあれ,続編が2,3年以内に作られそうなので,期待している。 スチームボーイ 公式サイト ++ がらんどうの町に,ふと胸に巣食う寂寥感。 -
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