2005年04月22日(金) |
アメリカと日本との裁判官の気質の違い |
日経(H17.4.22)文化面の「私の履歴書」で、ヨネックス創業者が次ののようなエピソードを書いていた。
テニスラケットメーカーのウィルソンが、商標権侵害を理由に、アメリカでヨネックスを訴えたのであるが、判事がウィルソン側に「品質でも物まねがあるか」と聞いた。
それに対し、ウィルソン側は「物まねはないが、製品はウィルソンの方が比べものにならないぐらいいい」と答えた。
すると、判事は「私もテニスをする。ウィルソンを愛用していたが、最近はヨネックスを使い始め、調子がいい。ウィルソンより劣っているとは思わない。」と答えたそうである。
この判事の言葉にウィルソンは動揺し、和解の道を探ることになったというのである。
日本では、最近は裁判官も心証を明らかにするようになったとはいえ、自分の個人的経験を元にした心証を開示することはない。
アメリカと日本との裁判官の気質の違いを見た思いである。
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