LAST SCENE なき解散 - 2004年09月12日(日) R&R ニューズメイカーに「LAST SCENE」と題された記事が載っていた。 『バンドのファンや関心のある人たちが同じように思い浮かべることの出来る 共通体験があるというのは幸せなことでもあるかもしれない』 そう書かれていた。 ビートルズの正式解散の日付は、ポールが起こした 「ビートルズ解散と財産の公正な分配」という訴えが裁判所に認められた日付= 法的に解散が決定された日付1971年3月だそうだ。 けれど人々の最も印象に残っているビートルズの最後の映像は、 1970公開の映画「LET IT BE」に収められたアップルレコード屋上での セッションシーンであるのかもと記されている。そのセッションが行われたのは、 映画が公開される一年も前の1969年1月末だったのだという。 THE YELLOW MONKEYのラストシーンは、一体いつの事だったのだろう。 普通に考えれば、バンドとしての最後のライブになった 2001年1月8日東京ドーム公演というべきなのだろう。 けれど私には、あれがラストシーンだったとは思えないのだ。 2001年1月4日大阪ドームの夜、吉井和哉は「絶対帰って来る!」そう言った。 東京ドームでは、「僕たちが帰って来る時、悔いのない人でいて下さい。 出来るさ出来るさ、イエローモンキーのファンだもの。」と。 あの時、メンバー全員の胸には、未来の為の休止だという想いがあった筈だ。 ライブの最後に「写真を撮ろうか」って吉井が促して、エマ、アニー、吉井、 そしてヒーセが肩を組んで客席をバックに写真を写したあの時、 メンバーが一人づつステージをあとにして行き、 しんがりを勤めたアニーが深々と客席に向かいお辞儀をしたあの笑顔・・・ 我々の目にする事が出来たラストシーンは、あの映像だったのだろう。 けれど、THE YELLOW MONKEYの本当のラストシーンは、 4人がTHE YELLOW MONKEYでは無くなった日、 2004年7月7日、3年半振りに一同に揃い話し合い、決断を下し、 「心からの笑顔で握手を交わした」 その日の姿だったのだろうと私は思う。 私達は、その4人の姿を想像する事しかできないのだけれど、 彼らが笑顔だったという事が、切なく哀しく愛しく、 それでもとても誇らしいような、何とも形容し難い想いに包まれるのだ。
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