「ばかもの」だから己の感受性は、他力で耕す - 2004年05月17日(月) LOVINSON氏がコラムで「KILL BILL」の事を書かなかったら、 私は未だ、クエンティン・タランティーノ監督に触れる事がなかっただろう。 まず「KILL BILL(Vol.1)」DVDを観て、千葉真一の 服部半蔵やら「修羅雪姫」雪の庭園の再現、アニメーションとの融合、 そして所々に散りばめられた懐かし映画群へのオマージュ、 非常にテンポ良くバッサバッサと血飛沫上げて斬り捲るヒロインの 格好良さが実に爽快だった。 LOVINSON氏も仰るように、音楽がまたイカスのだ。 早速、「Vol.1」「Vol.2」ともサントラを購入して仕舞った。 冒頭「BANG BANG」が、この映画の為の曲かと思う程、 ヒロインにマッチしている。 サンタ・エスメラルダの「悲しき願い」に梶芽衣子が歌う「修羅の花」、 パンフルートの音色がやるせない「ロンリー・シェパード」・・・ 映像を何倍にも惹き立てる音楽だった。 「Vol.2」ラストには、「Vol.1」に収録されなかった 「怨み節」が入っているのも嬉しい。サントラを聴いただけでも、 スリリングでダイナミックなストーリーが期待出来そうでとても 楽しみだ。 ちょうどCS放送でタランティーノ監督作品「パルプ・フィクション」 「ジャッキー・ブラウン」を放映していたので、早速観たのだけれど、 今まで観ていなかった事を後悔させられた。 「パルプ・フィクション」では、時間軸の異なるエピソードがラストに向かって 一気に終結していく見事さ、絶え間なく繰り広げられるくだらないお喋りが、 最終的に、一本に繋がるオチのつけ方が凄い。 「ジャッキー・ブラウン」は、ヒロイン=ジャッキー・ブラウンの 小気味良い女っぷりに痺れた。 俳優陣もとても豪華だし、2作品とも流石、音楽も素晴らしいので、 こちらもサントラを探す事にした。 きっかけが何やら不純な気もするけれど(LOVINSONを追いかけてだから)、 琴線に触れたのは、あくまでも私の感性なのだから、 チャンスを貰えた事を素直に感謝しようと思う。 もうすぐ「ROCK JET」の発売だよね。 エマさんは、今回どんな映画を紹介してくれるのだろう。 また新しい作品に出会える事が楽しみだ。 ちなみにタイトルは、「茨木のりこ」の『自分の感受性くらい』の 最終章 “自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ”から(笑) 『年老いても咲きたての薔薇 やわらかく』 大人になっても、歳を重ねても、咲きたての薔薇のような 瑞々しい感受性を持ちたいと願う。
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