山ちゃんの仕方がねえさ闘病記
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2013年11月27日(水) |
《ワイシャツの胸ポケットが消えた!》 |
《ワイシャツの胸ポケットが消えた!》
ニューヨークのトレンドではワイシャツから胸ポケットが消えたそうです。ウォール街の若いビジネスマンがスーツの下に着ているワイシャツにはポケットがなくなったというのです。ポケットありのワイシャツを着ているのはオジサンだけだとか。 そもそもタキシードやモーニングの中に着るシャツにはポケットがありません。ない方がフォーマルなんだそうです。 我が国ではまだまだ名刺やスマホを入れるのに便利だという人が多いとか。このポケット無しのワイシャツは日本でも流行するでしょうか?
胸のポケット
Eテレで放送している「100分de名著」は10月の名著が「おくのほそ道」であった。これを視聴して「おくのほそ道」の概略をつかむことができた。しかし本編を読んでいなかったので、これを機会に手に取ったのがこのビギナーズ・クラシック版である。
この「おくのほそ道」は紀行文だとばかり思っていた。しかし芭蕉は46歳の時に旅をし、51歳で亡くなるまで筆を入れ続けたそうで、中には当然フィクションも含まれているという。芭蕉は純粋に文学作品を書こうとしたものだそうだ。
「おくのほそ道」といえば日本人なら誰しも松尾芭蕉がみちのくを歩いた旅の文学として知っているものだろうが、自分が知っているのは冒頭の 『月日(つきひ)は百代(はくたい)の過客(かかく)にして、行(ゆき)かふ年も又旅人也。』 の部分といくつかの句のみであった。 『草の戸も住替(すみかわ)る代ぞひなの家』 『夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡』 『五月雨(さみだれ)の降りのこしてや光堂』 『閑(しずか)さや岩にしみ入(いる)蝉の声』
本書は「ビギナーズ・クラシック」と謳っているだけあって、全体にルビが振ってあるのがありがたいし、しかも解説の部分が面白い。その解説で強く興味を惹かれたものが2つあった。
一つは「しのぶもじ摺り石」である。都人の源融とこの地の美少女虎女との悲恋伝説である。わくわくして現地に赴いたのに期待はずれに終わってがっかりする芭蕉の姿が目に浮かぶようだ。(ここで『虎女』が出てくるが、ここ南部地方にも『虎女さま』という盆踊り唄があるので気になった。しかしこちらの『虎女』は「虎蔵」が訛ったものらしく、全く艶めいた話ではなかった。)
もう一つは、酒田から新潟を通って市振の関への道中に詠んだ 『荒海や佐渡に横たふ天の河』 を「おくのほそ道」随一の絶唱と称えている。時節はちょうど七夕の頃であり、芭蕉は牽牛そして織女は佐渡島に見立てられているそうだ。同時佐渡は流刑地であったため渡ることは出来なかったのでいっそう恋慕の情が募ったという。なるほど奥の深い一句であったのだ。
今までは上面だけで知った気になっていたのを、これで原文も現代語訳も一通り読むことができた。そして少しでも「おくのほそ道」の真価に触れることができたかもしれない。
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