2005年05月09日(月) |
弦楽器のクラシック社会 |
私は、弦楽器との室内楽をほとんどやったことがない。 弦楽器の友人や、室内楽をたくさんやってきたピアノ科の友人たちと飲んでいると、だから時折、疎外感を感じることがある。
じゃあ、やればいいじゃないか、と思うかもしれないが、なぜだろう、昔から、なんとなく、理由もなく、弦楽器の世界を敬遠していた自分、ドイツに来てオケをたくさん聴き、弦楽器の美しさも十分わかっているはずなのに、なぜか一緒に演奏してみたいと思わない自分がいる。
弦楽器を弾く人というのは、幼い頃から英才教育を受けている人がわりと多い。管楽器や歌は、学校のブラスバンドや合唱部から始める人が多いのと対照的に。 なんとなく、やっぱり、お嬢や坊ちゃんが多かったりするのだわ、弦は。 だから、庶民な私は、感覚的にしっくりこない部分があるのかもしれない。音楽とは別の部分で。 もちろん、一人一人の人間を見れば、馬鹿なヤツもいれば(笑)超庶民派な人もいるから、要するに、今まで弦楽器の人とあまり付き合ってこなかったという、環境、慣れの問題でもあるのだけど。
そんな自分をわかっているから、無理に室内楽を始めようともしていないわけだが やっぱり、なんか、ちょっと、寂しくなったりもするのだよ、ええ。
歌や合唱が好きで、そのためなら、自分から率先して、喜んで動くことが出来るんだけど。 好きこそ物の上手なれ、ですな。
結局、音楽が好き、よりも、人間が好き、なんだろうね、私。 人間が好きだから、音楽が好き? よくわからないけど。
そんなこんなで、弦楽器の友人のコアな会話に多少引き気味の私。 オケや室内楽、聴くのは大好きなんだけどねぇ。その世界に足を踏み入れるのを躊躇するのは、自分に自信がないからでもあるのでしょう。クラシック人間社会にどっぷり漬かる覚悟・勇気、いや、その気がないからなぁ、結局。 これも、資質だし、無理してやらなくてもいいとは思うのだけど。 ちょっと、寂しくはあるのですよ、ええ。
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