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2004年04月19日(月)
アクセサリーの起源

共同通信の記事より。

【人類最古の装身具とみられる約7万5000年前の貝殻ビーズを南アフリカの洞窟(どうくつ)で発掘したと、ノルウェー・ベルゲン大のクリストファー・ヘンシルウッド教授ら欧米の研究チームが、米科学誌サイエンスに15日発表した。
 これまでに見つかった最も古い装身具は約4万数千年前のビーズで、今回のビーズはそれよりも約3万年古い。現生人類である新人(ホモ・サピエンス・サピエンス)が比較的早い段階で、装身具使用の前提となる抽象的思考を獲得していた証拠として注目される。
 貝殻が出土したのは南アフリカ南部のインド洋岸にあるブロンボス洞窟。中期旧石器時代の地層で約40個が数個から十数個ずつまとまって見つかった。1センチ以下の豆粒大で濃いオレンジや黒色。どの貝殻もほぼ同じ位置に穴が開けられ、こすれたような跡もあり、糸などでつなぎ身に着けていたとみられる。】

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 ビカビカ光る大きなダイヤや耳たぶが千切れそうなイヤリング、鼻が曲がりそうな香水…子供の頃は、「アクセサリー」とか「化粧」というのは、ものすごく苦手でした。どうしてあんなことするんだろう?なんて真剣に悩みましたが(さすがに母親にそれを聞いてはいけない、というくらいの危機管理能力はありましたけど)、今となっては、まあ、あまりに華美なものでなければ、かえって魅力的だな、なんて思うことも多くなったような気がします。
 日頃化粧っ気がない女性が、休みの日とかにしているお洒落って、ハッとさせられますし。
 ましてやそれが、自分と会うという目的のときならば、「心意気」というか、「ああ、僕のことを大事にしてくれているんだなあ」と内心感動してみたりもするわけです。「キムタクじゃなくてごめんよ…」などと申し訳なく思ってみたり。

 まあ、それはさておき、「アクセサリーのルーツ」って何だったのでしょうか?この記事を読みながら、僕はそんなことを考えていました。現代では暗黙の諒解として、「公の場では、女性は多少なりとも化粧をするのが一般的」とされていますが、人類で最初にアクセサリーをつけたり化粧をした人は、当然「礼儀として」やっていたわけではないと思うのです。最初にそれをやった人は「美しい」と思われたか「何それ?」と思われたかというと、おそらく後者なのではないかなあ、なんて考えてみたり。
 たぶん、アクセサリーの最初の意味って、「差別化」だったのではないかという気がします。「自分を美しく見せる」というより、とにかく「他人と違う自分」をアピールするための方法だったのではないかなあ、って。似合うとか似合わないとかなんて、ある程度の「規範」がないと、誰にもわからないでしょうし。7万年前の「新人」のメンタリティなんて、正直、想像もつきませんけど。

 そういう意味では、現代ではむしろ、みんなと同じブランド物を持つよりは、ノーメイクでTシャツとジーンズでパーティ会場に乗り込んで行くほうが「本質的な差別化」につながるような気もします。
 まあ「差別化」以前にそれ以前に、宝飾品というのは、人間の心を惹きつける何かがあるんでしょうけどね、きっと。
 ただし、僕の場合には、アクセサリーの引力よりも値札の反発力のほうが強いときが多いのですが。